「元自民党議員」の弁護士が“怪しいグループ”と一緒に「900人」をカモっていた…!「あんなの誰だって騙される」と被害女性が語った「卑劣な手口」
詐欺被害者を誘い込む「偽りの優しさ」
「文章がある程度形になったら周りの友達に売りまくってください。稼ぐためのノウハウはそれからです」 事前の説明と違うと思った木之内さんは、当然反発した。しかしK氏は一切取り合わない。「こんな簡単なこともできないんだったら副業は向いていない」「だからあなたはダメなんだ」と木之内さんに対して暴言に近い言葉を浴びせるようになったという。 「ここで初めて自分が騙されたことに気がつきました。結局、稼げるようになるまでサポートするなんて嘘。あれこれと無理難題を突きつけて、副業を途中で諦めさせるのが目的だったんです」(木之内さん) 木之内さんは途中解約を認めるように迫ったが、K氏は契約書を盾に応じるそぶりを見せなかったという。そこで助けを求めたのが、詐欺に強い弁護士だった。 「検索サイトの上位に表示された法律事務所に片っ端から相談の連絡を入れました。けれど、どこも『うちでは担当できない』という回答ばかりで……。そんな時に唯一、親身になって話を聞いてくれたのが今野法律事務所でした」(木之内さん) 木之内さんの希望は2つ。すでに分割で支払っていた40万円の被害金回収と、残りの支払いのストップだ。被害金は回収できる可能性があり、K氏に対して内容証明を送れば支払う義務がなくなる。今野法律事務所の事務員からこのような説明を受けた木之内さんは、20万円の着手金を支払い、対応を任せることにした。 しかし、その後の同事務所のお粗末な対応に、木之内さんは苦しめられることになる。
杜撰な対応のオンパレード
「事務員からは『まずクレジットカード会社に決済を取り消してもらいます』と説明を受けていました。でもその後、1ヵ月近く経っても何の音沙汰もない。 不安になって自分でクレジットカード会社に連絡をしてみたら、『今野法律事務所からそんな問い合わせは一切来ていない』と言われて。つまり、やると言っていたことを全くやっていなかった。もう呆れましたよ」(木之内さん) このまま任せていたら解決しないと考えた木之内さんは、自らクレジットカード会社とやり取りを開始する。もちろん本来なら今野法律事務所がやるべき業務だ。 決済の取り消し手続きにはK氏に送った内容証明が必要だと言われ、木之内さんはすぐに事務員に確認を取った。この時点でK氏にそのような書類を送ったという報告がなかったからだ。 「そしたら『すでにK氏には内容証明を送っています』と言うんです。だったら依頼人にすぐ伝えるのが普通じゃないですか。その後も最悪でした。クレジットカード会社にその書類を送ってほしいと依頼したのに、また進捗の連絡がない。クレジットカード会社に問い合わせたら『書類はまだ届いていません』と言われました。 さすがにこれはあり得ないですよ。埼玉弁護士会にクレームを入れましたし、事務員に対しても『これからは今野先生と直接やりとりさせてください』と伝えました。それで今野先生と何度かやりとりして、ようやく内容証明をクレジットカード会社に送ってもらえたんです」(木之内さん) 最終的に、木之内さんの希望だった残りの支払いのストップは実現した。しかしすでに支払ってしまった40万円の回収の話はうやむやになり、今野事務所からの連絡は途絶えてしまったという。