新たな紳士像を足元から提案するジョン ロブ──特集:2024年の冬に欲しいブーツとレザーシューズ
英国紳士の足元を彩ってきたジョン ロブ。伝統ある普遍的なデザインは、今シーズンも健在だ。伝統を踏襲しつつ、革新的なコレクションを展開している。 【写真を見る】それぞれのプライスとディテールをチェック!
雨でも履けるクラシック
1866年よりロンドンで創業開始した、老舗の高級革靴ブランド。1世紀以上に渡り、上質な素材を用い、熟練された職人の手によって一足一足丁寧に作り続けてきた。今シーズンは天然のクロコレザーを駆使したナチュラル&ラグジュアリーなモデルが登場する一方で、新素材を使用した機能性の高い多様性に富んだモデルが勢揃いするなど、懐の深いラインナップとなっている。 ■SMITH 白×ブラックのコンビに、優美なライトブルーのパイピングが際立つSMITHは、エレガントな7000ラストに、ボリュームのあるクリーパーソールを組み合わせた多様性を楽しめるモデル。同ソールは、1950年代以降にブリティッシュロックやパンクカルチャーに取り入れられているだけに、クラシックなドレスシーンのみならず、カジュアルな着こなしなど、多様性を楽しむのに最適なモデルなのだ。 ■RIDGE ジップ仕様のRIDGEは降雨などの際、靴を保護するためのオーバーシューとワークグローブからインスパイアされたブーツ。柔らかいソフトグレインを用いたブーツの外側には、エラスティック(ゴムを配し足へのフィット感を高めたスタイル)が搭載されているため、ソックスを履いているようなフィット感をもたらすのだ。さらに、あらゆる地形に対応するヒリーラバーソールとノルヴェイジャン製法の堅牢な作りでありながら、軽やかな仕上がりも魅力。 ■PEAK 2023年秋冬コレクションで登場したPEAKが、新素材と新ソールでアップデート。撥水性の高いレザーと、多様なシチュエーション対応するヒリーソール、堅牢なノルヴェイジャン製法を組み合わせることで、悪天候でも楽しめる。また新素材であるデュウハイドはダブルタンニングされたオイリーなレザーで、履き込むごとに表情を変える経年変化が魅力だ。 ■LOPEZ CROCODILE 人気モデルであるLOPEZは、1950年代にビスポークの顧客がオーダーし、81年にジョンロブが既製靴ラインをスタートした際に登場して以来、現在に至るまでアイコン的存在となっている。ローファーでありながら、ドレスシューズ同様のフルライニング仕上げなので、カジュアルな着こなしにも洗練された上品さを演出している。サドル以外をクロコの一枚革で仕立て、エプロン部分にはハンドソーイングが施されているなど、細部にも職人の技術の高さがうかがえる。 ■ジョン ロブ ジャパン TEL:03-6267-6010
文・オオサワ系、森下隆太 写真・高橋絵里奈 スタイリング・安倍拓志 編集・岩田桂視(GQ)