W不倫疑惑を否定した斉藤由貴の語った「好意」のニュアンスを考える
お相手とされる男性医師は、テレビ番組の取材に不倫を否定したうえで、手つなぎについては米国暮らしの経験を理由として釈明している。斉藤が所属するモルモン教会もまた米国生まれの宗教で、道徳的に厳しいといえば厳しい戒律がある一方で、いかにも米国の自由な気風を感じさせる側面もある。斉藤の「好意」という言葉には、相手へのリスペクトや信頼関係といった、不貞行為とは無縁な、人としての愛情的なニュアンスを感じる。少なくとも本人は、そういう意味でこの言葉を使っているのだろう。キリスト教系の宗教はとくに「愛」という言葉をことさら強調して使う傾向にあるが、モルモン教会もまた然り。 それにしても、その「好意」について会見で語ったときの斉藤からは、50代、3児の母にして、まるで純粋志向の文学少女が恋に恋しているような無邪気さを感じた。計算なのか、天然なのか。いまは不倫関係にないのかもしれないが、何かあれば、いつのまにか本当に恋に落ちてしまいかねない危うさ、そんな独特のゆるさを感じた会見でもあった。 (取材・文・撮影:志和浩司)