悲惨すぎて笑えます…〈勤続46年・月収30万円〉のサラリーマン、65歳で手にした「年金額」に唖然「たったこれだけ」
ほとんどの人が、老後の生活は多かれ少なかれ年金を頼りにしています。しかし、初めて年金を手にしたとき、「たったこれだけ」と誰もが感じるもののようです。 ▼【早見表】年金に頼らず「1人で120歳まで生きる」ための貯蓄額
わかっていたことだけど…年金の振込額に肩を落とす
――たったこれだけか、というのが正直なところ 山崎誠さん(仮名・65歳)。65歳になるタイミングで会社を退職し、年金を受け取り始めたといいます。年金額はある程度わかっていましたが、それでも実際に振り込みをみたときにはため息が出たとか。 ――高校を卒業して就職してからだから、45年以上、真面目に頑張ってきたんだけどな。悲惨すぎて笑っちゃったよ。あまりに年金が少なくて 就職したのは地元の中小企業。20代後半から30歳にかけてはバブル景気で会社の景気も良かったといいますが、バブルが弾けては会社の業績も悪く、賞与がカットされることも。長い長い不況を何とか乗り切ったと思ったころには50代になっていましたが、そこで起きたのがリーマンショック。その影響で再び倒産の危機に見舞われるも何とか持ち直し、コロナ禍を前に定年。そのまま継続雇用で65歳まで働きました。 ――色々あったけど、ずっと働けたのは奇跡。感謝している 老齢年金は大きく、国民年金に由来する老齢基礎年金と、厚生年金に由来する老齢厚生年金の2つ。老齢基礎年金は40年間、保険料を納付していれば満額支給となり、令和6年度は月6万8,000円。「81万6,000円×納付月数÷480ヵ月」で受給額を計算することができます。 厚生年金は給与によって保険料が変わり、納めた額に応じて受給額も変わります。厚生年金の加入時期で計算式は変わりますが、おおよその金額は自分で計算することもできます。 ■平成15年3月以前 平均標準報酬月額×7.5/1,000×平成15年3月以前の加入月数 ■平成15年4月以後 平均標準報酬額×5.769/1,000×平成15年4月以後の加入月数
65歳退職サラリーマン、「年金で暮らすなんて甘い話だった」
厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』によると、中小企業で働く高卒サラリーマン(平均年齢47.0歳)の平均給与は月収で30.1万円、賞与も含めた年収は456.1万円です。 【年齢別「高卒・中小企業サラリーマン」の平均給与】 ~19歳:19.2万円/257.5万円 20~24歳:22.0万円/331.8万円 25~29歳:24.7万円/377.1万円 30~34歳:27.1万円/416.8万円 35~39歳:29.1万円/451.4万円 40~44歳:31.1万円/481.0万円 45~49歳:32.6万円/498.8万円 50~54歳:33.5万円/510.9万円 55~59歳:33.4万円/501.9万円 60~64歳:29.9万円/431.7万円 仮に今の平均給与で計算すると、老齢厚生年金は月9.58万円。併給の老齢基礎年金と合わせると月16.3万円ほどになります。 ――月16万円!? そんなにもらってない。それより2万円ほど少ない 退職直前の月収は30万円を下回る程度だったというので、最近は平均的な給与だったと思われますが、46年間のサラリーマン人生のなかでは「給与がもらえるだけよかった」と、苦しい時期もありました。平均さえも下回ることもあったのでしょう。それが年金受給額にダイレクトに反映されています。 さらに老齢年金は雑所得扱いで課税対象。老齢年金の実際の受取額は額面の85~90%程度といわれているので、山崎さんは月12.1万~12.8万円程度を手にしていると考えられます。 ――平均以下だったかもしれないけど、45年以上も頑張って働いてきたんだ。だから年金で暮らせると思っていたよ。でも甘い考えだったな 内閣府『生活設計と年金に関する世論調査』によると、「老後は全面的に公的年金に頼る」という人は26.3%。「公的年金中心とし個人年金や貯蓄等組み合わせる」53.8%と合わせると8割ほどとなり、高齢者の生活の中心は公的年金といえます。それだけに、実際に年金を受け取り始めたときのやるせなさは、すべての人に共通なのかもしれません。 [参考資料] 厚生労働省『令和5年賃金構造基本統計調査』 内閣府『生活設計と年金に関する世論調査』
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