室井滋さんが絵本完成 ウェルビーイングがテーマ
女優で随筆家の室井滋さん(富山県出身)が、幸せ実感を意味する「ウェルビーイング」をテーマとした絵本「タケシのせかい」を完成させた。5日に県庁で会見した室井さんは「子どもたちが幸せって何だろうと考えるきっかけになってほしい」と語った。絵本は県内の小学校や幼稚園、図書館などに配布される。 会見には新田八朗知事も同席し「絵本を通して子どもたちにもウェルビーイングの共感の輪を広げていきたい」と話した。 絵本は32ページで、室井さんが文章、長谷川義史さんが絵を担当した。主人公のタケシが自分や友達の好きなこと、嫌いなことからさまざまな価値観を認め合うことの大切さを知る物語だ。 室井さんは「私にとってのウェルビーイングは女優業そのもの」と語り、さまざまな個性的な俳優と芝居をする中で多様性について考えるようになったと振り返った。 室井さんは本紙で連載「瓢箪(ひょうたん)なまず日記」を執筆し、新刊絵本に「チビのおねがい」(教育画劇)、「タオルちゃん」(金の星社)がある。昨年4月に高志の国文学館長に就任した。