ススキノ切断遺体、精神科医の父「通報は娘を裏切る気がした」…瑠奈被告の動機は「聞いていない」
一方、修被告は事件現場のホテルへは自身が送迎し、7月2~3日には娘が殺人を犯した可能性に気づいていたことも認めた。
瑠奈被告に事実を確認しなかった理由を問う弁護人。修被告は「とんでもないことで言葉を失いました。ただ、『シンシア』にとって我々は他人です。問いかけは通用しないと思った」と回答した。警察に通報しなかったのは「私の手で警察に突き出すのは、娘を裏切るような気がしたから」だったという。
次回期日は8月30日。引き続き修被告の証人尋問が行われる予定だ。
また、検察側は「頭部の隠匿と損壊を容易にした(ほう助した)」という浩子被告の起訴事実とは関係の薄い「殺害」の場面も立証する方針を示し、道警の捜査員ら24人の証人尋問を請求している。採否は今後の協議で決定するという。
◆傍聴席求め594人列
修被告が公の法廷で発言するのは、札幌簡裁で昨年9月に開かれた鑑定留置に関する手続き以来だった。事件の「核心」を知り得る人物だけに尋問への関心は高く、札幌地裁ではこの日、48席の一般傍聴席を求めて594人が列を作った。
6月4日の初公判の傍聴希望者は、50席に対して357人だった。