<明秀旋風’22センバツ>選手紹介/8 本坊匠左翼手(2年) ミート力武器に「常笑」 /茨城
練習用の帽子のつばの裏に、「常笑」と書いている。自ら野球を楽しみつつ、周囲を笑顔にする存在だ。 中学時代は軟式野球部でプレー。高校での硬式転向に備え、部活引退後の約3カ月は硬球に慣れようと地元・兵庫の硬式チームに練習生として在籍した。 「チーム一のミート力」(金沢成奉監督)で上位打線を担うが、昨秋は打撃不振に陥った。調子が上がらない中で迎えた秋季県大会準々決勝・鹿島学園戦が、自信を取り戻す転機となった。1点を追う最終回の無死一塁で打席に入る直前、「死ぬ気で食らいつけ」と監督から背中を押されて左前安打を放ち、好機を広げた。後続の犠飛で勝ち越しのホームを踏むと、ベース上で雄たけびを上げた。 明治神宮大会では、初戦・広陵(広島)戦の二回無死一塁の場面で飛球をダイビングキャッチ。苦手な守備も克服しつつある。 パワーアップを目指し、大会後はこまめな間食によって体重を約4キロ増やした。「秋よりも打球の飛距離が伸びたし、スピードも速くなった」。手応えを感じ、大舞台でも攻守で活躍を誓う。=つづく ……………………………………………………………………………………………………… ■人物略歴 ◇ほんぼう・たくみさん 兵庫・西脇南中出身。175センチ、78キロ。右投げ左打ち。