【弥生賞】トロヴァトーレの機動力を評価 スローペースからの瞬発力勝負に強い血が◎
血統解説
・シンエンペラー 母Starlet's Sisterは北米GⅠ・7勝の名牝Sistercharlieと2020年凱旋門賞馬Sottsassなどを出した優秀な繁殖牝馬で、本馬はSottsassの全弟という良血。母が持つMiswakiの3×3や父Siyouniから受け継ぐスピードが本馬の持ち味で、日本での瞬発力勝負にも一定以上の適性を示しています。また、日本では東京よりも中山向きの馬力型。中山芝2000mの舞台適性は高いとみていいでしょう。 ・トロヴァトーレ 3代母ソニンクに遡る名牝系に属し、母シャルマントは秋華賞馬ディアドラの半妹。レイデオロ産駒の本馬は父に似てピッチ走法で、機動力のある中距離馬といった印象です。Nureyevの5×5などから底力も強化されており、やや晩成気味とはいえ、弥生賞でも皐月賞でも楽しみな一頭ではないでしょうか。 ライタープロフィール 坂上明大 1992年生まれ、岐阜県出身。元競馬専門紙トラックマン(栗東)。2019年より競馬情報誌サラブレにて「種牡馬のトリセツ」「新馬戦勝ち馬全頭Check!」などの連載をスタートさせ、生駒永観氏と共同執筆で『血統のトリセツ』(KADOKAWA)を上梓。2023年11月には本島修司氏との共同執筆で『競馬の最高戦略書 予想生産性を上げる人の取捨選択の技術』(主婦の友社)を出版。現在はYouTubeチャンネル『競馬オタク』を中心に活動し、パドック解説や番組出演、映像制作、Webメディアでの連載もこなす。
坂上明大