独学で「会津山塩ラーメン」 長年支えてくれた多くの人のためにも店の味をつないでいきたい
その特徴は透き通るような琥珀色のスープ。 佐藤和幸さん 「タレだけで結構うま味の強いものを作っていまして、それに対してスープは、昆布ですとか、貝柱を使って。」 ベースとなる「かえし」には動物系のうま味をプラスし、そこに魚介でとったスープをあわせることで、濁りのない澄んだスープができあがります。 佐藤和幸さん 「なかなかバランスをとるのがむずかしいんですよね。絶妙な加減で、あっさりしていてコクがあるのが山塩ラーメンの特徴なんですけど、いまの状態は、私の中では一つの完成形かなと思っています。」 いまでは店の看板メニューとなり、県内外からその味を求め、平日でも行列ができるほどだといいます。 一方、メニューをみてみると意外な商品を発見。 ラーメン店なのに焼き鳥? 佐藤和幸さん 「創業した当時、まだ流行っていなかった時代が続いていたらしいんですけど。」 本店をかまえる会津若松市の大戸地区は、人気店が並ぶラーメン激戦区。 いまでこそ連日満席となる人気店ですが、創業まもない頃は客足が伸びず、小さな寸胴でスープが足りるほどだったといいます。 佐藤和幸さん 「ラーメンに何か合うものがないかということで、唐揚げですとか、餃子ですとか、モツ炒めですとかいろんなことを試した結果、焼き鳥、豚のカシラなんですけど、焼き鳥が一番人気だったと。」 豚のカシラの「焼き鳥」と呼び、これが大当たり。 常連客の間では、いまでも『うえんで』と言えば、この「焼き鳥」という人もいます。 「焼き鳥」の仕込みや調理は、父・和也さんが担当。 早朝から一本一本手作業で串打ちをします。 父・和也さん 「(仕込みは)毎朝も毎夜もやっている。ラーメン屋なのか焼き鳥屋なのかわかんなくなるな。」 じっくりと香ばしく焼かれた名物の焼き鳥。 多い日には一日におよそ500本の注文が入るといいます。 地元のみならず、県内外の多くの人に愛される『うえんで』。 佐藤さんはこれからも、老舗の味を未来につないでいきます。
佐藤和幸さん 「これまで祖父母が築いてきた50数年間、たくさんのお客様に愛されてきましたので、次の百年目に向けて、より多くのお客様に愛されるように、私も心を込めて、一杯一杯ラーメンを作っていきたいなと思います」 『ステップ』 https://www.tuf.co.jp/general?id=147 福島県内にて月~金曜日 夕方6時15分~放送中 (2024年11月14日放送回より)
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