「運転手泣かせのバス停」そんな“バスベイ”は埋めてしまえ!? 広島ど真ん中の国道で“あえて廃止”した結果
大きな道路にはついていてほしい「バスベイ」をあえて廃止
国土交通省 広島国道事務所は2024年11月22日、広島市街の国道上にあるバス停を“ストレート型”に改良した結果を発表しました。大きな道路のバス停で見られるバスの退避スペース「バスベイ」を、あえて廃止したのです。 【全然機能してなかった…?】「バスベイ」廃止ビフォーアフター(地図/画像) 改良されたのは広島の市街地、国道54号上にある「中電前」バス停(広島市役所方面)です。改良されたバス停は11月16日に供用されています。 歩道を一部切り取る形でバスベイが設けられていましたが、切り込み角度が急で、多くのバスが歩道に対してピタリと横付け(正着)できませんでした。結果、歩道とバスの間のすき間が大きく、乗客はいったん車道に下りてバスへ乗り降りしていたといいます。 このバスベイを埋めて「ストレート型」のバス停に改良した結果、バスの正着率は100%となり、歩道からそのままバスに乗れるようになったといいます。車いすの利用者も乗りやすくなっただけでなく、歩道そのものも広がって通行しやすくなったそうです。 この道路は片側3車線かつ、真ん中に広島電鉄の路面電車が走る大きな道路です。ストレート型にしたことで、左側の車線はバスが停車すると塞がれますが、資料写真を見る限り、もともとバスベイへの退避が難しいケースがあり、機能していない側面もあったようです。 バスが車道の交通を阻害しないよう、大きな道路ではバスベイが整備される傾向にありますが、それを廃止するのは珍しいケースといえそうです。
乗りものニュース編集部