台湾産の赤肉・紫赤肉種ドラゴンフルーツ 対日輸出が可能に 8年間の交渉実る
(台北中央社)農業部(農業省)は5日、果肉が赤い台湾産の赤肉種や紫赤肉種のドラゴンフルーツについて、8年間の交渉が実り、日本への輸出が可能になったと明らかにした。 農業部国際司によると、果肉が白い白肉種のドラゴンフルーツは2010年から蒸熱処理後に対日輸出が可能になっていたが、台湾で白肉種よりも栽培面積の広い赤肉種や紫赤肉種などについては16年から輸出に向けた交渉を続けていたという。白肉種、赤肉種、紫赤肉種を起源とする交雑種の輸出も併せて解禁された。 台湾はミカンコミバエやウリミバエなどが発生し、ドラゴンフルーツなどに寄生することから、対日輸出には果実の中心温度を46.5度で30分間保つ蒸熱処理による殺虫作業が必要。昨年8月には日本から検査官を招いて検証を行うなどし、日本側の輸入解禁につなげた。 農業部は、マンゴー、ブドウ、パパイヤ、ドラゴンフルーツ、ポンカン、ブンタン、ライチ、インドナツメなど11種類の生鮮果物の対日輸出が可能だと説明。昨年は1万8千トン近くを日本に向けて出荷し、輸出額は約3千万米ドル(約46億8千万円)に達しているとし、台湾の農産品が日本の消費者に受け入れられていることを証明しているとした。 (楊淑閔/編集:齊藤啓介)