スリランカ総選挙、大統領の左派連合が圧勝 貧困対策推進へ
Uditha Jayasinghe Sudipto Ganguly [コロンボ 15日 ロイター] - スリランカで行われた総選挙(一院制、定数225)は15日、開票が進み、ディサナヤカ大統領が率いる左派連合「国民の力(NPP)」が圧勝した。 NPPはマルクス主義の流れをくみ、減税や貧困対策を公約に掲げている。 NPPは直接争われた196議席中137議席を獲得。得票率に基づき自動的に配分される議席を合わせると、定数225のうち159議席を獲得した。解散前はわずか3議席だった。 野党のサジット・プレマダーサ氏が党首を務める統一人民戦線は40議席、ウィクラマシンハ前大統領が率いる新民主戦線は5議席にとどまった。 アナリストは、NPPの圧勝で政局が安定するが、ディサナヤカ氏が経済危機脱却に向けた国際通貨基金(IMF)プログラムの微調整を公約に掲げているため、政策の方向性について一定の不透明感が残ると指摘している。 また、左派連合は経験豊富な政治指導者が少なく、人材不足が課題になるとみられている。 市場関係者はディサナヤカ氏がIMF支援条件の見直しを求めれば、今後の融資実行が遅れ、IMFが設定した来年の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の黒字を国内総生産(GDP)比2.3%とする目標の達成が難しくなるのではないかと懸念している。 15日のスリランカ国債は小幅上昇。トレードウェブのデータによると、2026年満期債は0.3セント高の0.62ドル。