池松壮亮がデジタル社会の功罪を描く映画「本心」に主演 来年は「自分の心と体で世界に触れていきたい」
俳優、池松壮亮(34)が9日、東京都内で行われた公開中の主演映画「本心」(石井裕也監督)の舞台あいさつに出席した。 作家、平野啓一郎氏の同名小説が原作。テクノロジーが進化した2025年を舞台に、亡くなった母親の本心を知るため、仮想空間上に母親を再現させた青年らを描くヒューマンミステリー。青年役の池松は今作について「現実の未来でも遭遇するシチュエーションかも」と想像する一方、物語の設定でもある25年は「自分の心と体で世界に触れていきたい」とリアルの追求を目標に掲げていた。 ほかには共演の三吉彩花(28)、水上恒司(25)、妻夫木聡(43)、田中裕子(69)らも登壇。今作では実際の母と再現された母の2役を演じた田中は撮影現場のリアルに言及。近年はVFX(視覚効果)などの技術が進んでいるが、1988年公開の映画「嵐が丘」(吉田喜重監督)に出演した際、「ひとつのカット、シーンに2日くらいかけた。富士山でいつ来るかわからない絶好の霧をずっと待って…」と懐かしそうに振り返った。