パリ五輪中は「店ガラガラ」「モナリザすら並ばない」経済大打撃か...。世論調査では開催に「怒りを感じる」と回答した人も
2024年7月26日から8月11日まで、フランス・パリで開催されているオリンピック。コロナ禍も明け、再び観客を入れてのオリンピックとなり盛り上がりを見せているものの、パリ市内は比較的静かだと報じられている。 【動画】キリスト教団体も激怒... パリオリンピック開会式で物議を醸した『最後の晩餐』シーンを動画で見る
盛り上がっているのは競技場内だけ?
アートやファッション、グルメなど、世界屈指の観光都市であるパリ。『Forbes』によると観光客が約20%増加し、ホテルの稼働率は80%を超えたものの、街は比較的静かなよう。ショップやレストラン、カフェの売り上げは大幅に落ち込んでいると『NBC NEWS』は報じている。 主要な通りや観光スポットは驚くほど静かで、あの“モナリザ”でさえいつもより人混みが少なく、仕事が減少したタクシーの運転手のなかには「オリンピックのせいだ」と声を漏らす人も。トレンドの最先端をいくマレ地区のビストロでも、昨年は店内もテラスも満席だったが、現在は空席が目立っているそう。 パリ市観光局のコリンヌ・メネゴー局長は、問題のひとつは大会のために訪れる観光客がモンマルトルなどの観光地に出かけるよりも、オリンピック会場の近くにとどまっているように見えることだとコメントしている。オリンピックのためにパリを訪れている観光客はあまりお金を使っておらず、大会前の1週間でパリの企業の売上は70%減少したという。
宿泊施設も売り上げに伸び悩んでいる!?
『Euronews』によると、ホテルなどの宿泊施設もパリオリンピックの影響を受けており、7月の稼働率は60%も低下。ホテルは2023年比で10%減少すると、パリ市観光局は予想しているとのこと。 パリ市観光局によれば、海外からオリンピックのためにやってくる観光客は150万人程度と予想されていたため、多くのパリ市民は自宅を観光客に高値で貸し出して儲けようとしていたが、チケットを持っている人の大半はフランス在住者だという。 そのため1~2泊、長くても4~5泊しかせず、さらには友人や家族がいる場合もあるため、ホテルを含む宿泊施設を利用する人は少ないと指摘されている。
パリオリンピックに関する世論調査
大手世論調査会社IFOPが1,504人のフランス人を対象に行なった調査では、パリオリンピックの開催に対して「無関心(36%)」「懸念している(24%)」「怒りを感じる(5%)」と回答した人がいたことが明らかに。しかし23%が、オリンピックについて考えるときに「満足感がある」と回答している。 『NBC NEWS』によると、2016年のリオオリンピック、2021年の東京オリンピックに続き、3大会連続で地元住民の反対が世論調査で示されたとのこと。
Harper's BAZAAR JP