野球を通じて成長 三次がさわやかな足跡 「伝統校対決」国泰寺に軍配 全国高校野球選手権広島大会2回戦
【全国高校野球選手権広島大会2回戦 国泰寺6―3三次(12日)】 1889年創部で夏の広島大会通算104勝の国泰寺と、1902年創部で同108勝の三次との「伝統校対決」は、国泰寺に軍配が上がった。 2024年夏の高校野球広島大会勝ち上がり表 敗れた三次も爽やかな足跡を残した。チームのモットーは、社会で通用する人間になるために野球を通して成長すること。それが垣間見えたのが八回だ。1死から内野安打で一塁にヘッドスライディングした門主圭太郎主将は、切れたベルトの交換と水分補給を終えると国泰寺ベンチに向かってヘルメットを取って一礼。「時間を止めてしまったので自然と出た。3年間を通して中身の部分で成長できたんだと思う」と少しだけ胸を張った。 鷲尾泰史監督は日頃からあいさつをする、時間を守る、整理整頓をする、責任を持つ―の四つの心得を選手に伝えてきた。「新チーム当初は全然駄目だったが、少しずつできるようになって野球でも強くなってきた。後輩たちが引き継いでいってくれると思います」と良き伝統の継承に期待した。
中国新聞社