タペストリーによるカプリ買収が白紙に 当局による承認の見通しが立たず
両社のCEOのコメント
クレヴォイセラCEOは、「当社は成長への道筋を常に複数持っており、今回の決定は今後の戦略を明確にしたものだ。好調だった第1四半期の業績を土台に迅速かつ大胆に行動し、本業での成長をさらに加速させていく。特徴的な傘下ブランド、機敏かつ適応力の高いプラットフォーム、情熱的なチーム、安定したキャッシュフローを有する当社は、引き続き強固な立場にある。素晴らしい未来に向けて、まずは追加の株主還元プログラムを実施する」と語った。その一環として、同社は20億ドル(約3060億円)相当の自社株買いを行うことや、配当金の維持および増配の可能性について明らかにした。
アイドル会長兼CEOは、「買収契約の解除に伴い、今後は当社および豊かなヘリテージを持つ傘下ブランドの将来にフォーカスする。過去18カ月の業績を踏まえ、成長軌道に戻るための複数の戦略を導入した。エキサイティングなコミュニケーション、消費者を引き付ける商品、オムニチャネルでの買い物体験を通じ、ブランドの魅力をいっそう高めていく」と述べた。
なお、同氏はアナリスト向けの説明会で、「株主価値をさらに高める機会があれば、慎重に検討したい」と発言。条件によっては、また事業売却の可能性があることを示唆した。