竹田麗央が国内メジャー2連勝! 5年シード獲得で「米ツアー挑戦」へ意欲【日本女子オープン】
竹田麗央が最終日2アンダーの70で回り、10アンダーで日本女子オープン(大利根CC・西C)を制覇。ソニー 日本女子プロ選手権に次ぐメジャー連覇と今季7勝目を達成した。竹田と同じくトップタイでスタートし、今季初優勝を狙った山下美夢有は1つスコアを落とし、7アンダーで3位に終わった。 日本女子オープンで初優勝した竹田麗央の最終日【17枚】
ピンチでも冷静さを失わなかった
「やっと4日間が終わりました」 大会前から取りたいと言っていた日本女子オープンのタイトルを獲得し、安堵の表情を見せた。 「昨日の5アンダーはいいラウンドでした。それで最終組に入れたのが大きかったです」と初日イーブンパーで出遅れたながらも、3日目にスコアを伸ばし、最終日はトップタイの8アンダーで山下と同組でスタートした。 前半は3番でバーディを奪った竹田に対して、山下が5番で1打リード。前の組でも岩井明愛や申ジエらがスコアを伸ばし優勝争いは混戦となった。 竹田は、3番以降バーディを奪えず、苦しいラウンドが続くなか、9番パー4では2打目がガードバンカーで目玉になり大ピンチ。そんな状況でも焦ることなくボギーで切り抜けた。
小技も冴えわたった
後半に入り、12番パー4ではグリーンの外から難しいアプローチも、ロブショットでパーセーブ。13番パー5では3打目を深いラフから寄せてバーディを奪った。 ドライビングディスタンス3位の飛ばし屋はショートゲームでも技術の高さを見せた。 「(深いラフから)思ったより飛ばないのでフェースを開いて思い気って振り切る。今週はそれが上手くいきました」とピンチをチャンスに変えていった。 飛ばし屋のフェードヒッターが有利と言われた大会で、パワーフェードの竹田は自慢のドライバーショットと小技の合わせ技で、追いすがる山下や岩井を振り切った。
優勝は静かなリアクション
最後まで集中力を切らせることはなかった。 ひとつ前の組でプレーする2位の岩井明愛に1打リードして迎えた最終18番ホール。竹田はティーショット直前にアドレスを解いた。 「電話で話している方がいたので……。12番でそのまま打ってミスしてしまったので、ここは仕切り直そうと思いました。それが良かったです」 そのティーショットはフェアウェイセンターをとらえ、セカンド地点からひとつ前の組の岩井のプレーを見守った。 4つのバーディを奪い1打差に追い上げていた岩井がパーパットを外し、ボギーとしたことでリードは2打差に広がったことを確認。今季6勝を挙げて優勝経験を積んだ竹田は、状況を冷静に把握して、「パーでいい」とパーオンに成功した。 同組で優勝を争った2年連続年間女王の山下の最終パットを見届けて、短いウィニングパットを沈めた。 "いつものように"ガッツポーズなどの喜びを表現する大きなリアクションはなかったが、「自然な感じで……。次はやります」と会見上ではハニカムような笑顔を見せた。 8勝目は竹田の新たな喜びの表現が見られそうだ。