世界は「ライドシェアの次」へと向かっている…!イーロン・マスクの「タクシー業界征服戦略」が判明!テスラの「AIタクシー」に秘められた「ヤバすぎる実力」
テスラ、期待された「ロボタクシー」で株価が下落!
テスラがロボタクシーを発表した2024年10月10日、テスラの株価は大幅下落となり、逆に、ロボタクシーの参入が脅威と考えられていた配車サービスのウーバーの株価は、大幅上昇しました。 【写真】全米が驚愕…世界の歌姫「テイラー・スウィフト」の過激すぎる衣装 市場は、テスラのは発表が具体的なかったことに失望する一方で、安心感も示したと言えるでしょう。 しかし、前編『テスラが「AIタクシー」を発表も株価は暴落!その理由を調査したら判明…テスラが隠した「本当の野望」と「恐怖の未来」』で解説したように、当日発表された小型のロボタクシーのコンセプトモデルであるサイバーキャブは、実は私自身を震撼させました。 というのも、もしこれが実現すれば、モビリティの世界が大きく変容することは自明だからです。そのうえで、3つのポイント(要素)を示しましたが、さらに、少ない情報でこれからどのようなことが起きるのかを考察してみると、驚くべきことが分かりました。 発表内容の少なさでわれわれが気づいていないだけで、テスラは恐ろしい未来を作る計画を持っているのです。 それを今回の記事では、3つの切り口で説明します。
テスラのヤバすぎる千里眼…!
テスラの狙いその1:ロボタクシー市場の大半を最も低コストの製品で取り込む 今回発表されたサイバーキャブの動画を見ると、とても小さいタクシーで実用的にはせいぜい2人でしか快適には使えないように思えます。実はここがテスラの最初の着眼点です。というのはタクシーの需要大半は1人ないしは2人しか乗らないのです。 もちろん3人ないしは4人で取引先に向かう人は一定数いるのですが、その比率は少ないので、最初から前方の2席だけ広くしておいて、後部の2席は小さくしておいても乗客からの文句はそれほどでないはずです。 アメリカのニューヨークで考えれば、確かに競合になるイエローキャブは横に広くて乗り心地がいいのですが、だったらたまに乗り込んでくる3人組の客は、文句があればイエローキャブを選べばいいというのがテスラの発想でしょう。 サイバーキャブは乗り込むとき、ドアがナナメ上方向に向かって開きます。非常に未来的なデザインにも思えますが、実はロボタクシーとして考えると実用的な発想でもあります。 というのは、日本の古いタイプのタクシーのように自動ドアが水平方向に開くと、歩道側を歩く人や自転車を巻き込む可能性があります。ところがサイバーキャブのドアは上向きに開くので、このリスクが低減されます。 だったらジャパンタクシーのようにスライドドアにしてもリスクは減るだろうと思うかもしれませんが、サイバーキャブのように上にドアを回転させて開ける方が部品点数は少なくてすみます。つまり実用的であると同時に、部品点数を減らしてコストを下げる発想になっているのです。 サイバーキャブのもうひとつの特徴は、自動運転をレーダーやライダーといった高価なセンサーを使わずに、カメラの映像だけで実現しようとしているところです。 この方式だと当然ながら自動運転の装備が低コストで出来上がるのですが、実はそれだけではありません。今、自動運転については「自動運転2.0」という概念が生まれていて、簡単にいえばAIの機械学習の能力が幾何級数的に上がっていくカーブを想定すれば、数年後の将来ではAIがカメラ情報だけで運転した方がシンプルな自動運転システムが作れるというアイデアが注目されています。 従来方式はその逆で、たとえば地図情報をよりリッチな形で自動運転システムにインストールします。単なる地図情報だけでなく、道幅の情報や交通標識の情報を与えることで、自動運転システムはよりリッチな情報を用いて正確に運転できるという考え方です。 ところがよく考えてみれば、人間だって主に目だけの情報で運転しているわけです。これまではAIの学習能力が低くて目だけの運転では危なかったから、補助情報をたくさん加えていました。しかしエヌビディアの半導体の性能が上がっているとか、機械学習のモデルが洗練されてきたといった新しい前提の下では、ひたすらAIが人間と同じ方法での運転を学習していくことで、どこかのタイミングでAIの運転性能が人間を超えるところに到達するはずです。 これは将棋の世界で起きたこととまったく同じです。 おそらくその転換点が来るのが2025年後半から2026年頃になると思われ、その予測をテスラが織り込んでロボタクシーの販売計画をたてている。結果として2026年に上市されることが期待されるサイバーキャブは、その時点でもっとも低コストで市場に参入できるロボタクシーになるのです。
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