痔の原因にウォシュレット!?使用時間は何秒以内が理想?意外な原因と対策を専門家が指南
痔は年齢と共に発症確率が上がるとされている。実際、30~40代を超えてから痔に悩み出した人も多いのではないだろうか。
今回は、タレントとしても活躍する産婦人科医の丸田佳奈さんに、痔の原因や対策を教えていただいた。誰かに相談しづらいと感じている人は、ぜひ参考にしてほしい。
そもそも「痔」ってどんな病気だっけ?
――そもそも「痔」とはどんな症状を指しますか? 痔は大きく分けて「いぼ痔」「切れ痔」「穴痔」の3つに分類されます。肛門の病気の60%ほどは「いぼ痔」で、「切れ痔」が15%、「穴痔」が10%くらい。なお、最も多いいぼ痔では、男女ともに20歳以下で発症するケースは稀です。 痔を発症すると、肛門からの出血や痛み、かゆみ、膿などが出ます。 ――痔は性別によって発症のしやすさは変わるのでしょうか? 痔の種類によって発症のしやすさは異なります。例えば、「いぼ痔」は性別で発症率に大きな違いはありません。 ただし男性は女性に比べて「穴痔」を発症するケースが、2~5倍ほど多いといわれています。一方で、女性は「切れ痔」が男性に比べて1.5倍ほど多い傾向にあります。
ウォシュレットが痔の原因になる!?
――痔の主な原因は何でしょうか? 痔の原因は、痔の種類によって異なります。「いぼ痔」は、肛門への継続的な負担で発症しやすくなります。「切れ痔」は便秘や下痢、刺激物などによって肛門が傷付くことで皮膚が裂けて発症します。 一方で、「穴痔」は細菌感染による痔です。肛門の傷から細菌が侵入し、皮膚の下に感染することで発症します。 ――痔になりやすい人の特徴は? 痔は生活習慣と大きく関係しています。便秘や下痢をずっと繰り返しているような排便コントロールが上手くできていない方や、排便時に強くいきむ方は痔になりやすいです。偏った食生活や、辛いものをよく食べる方は、特に注意してください。 また重い物を扱う職業や、デスクワークで座りっぱなしの職業に就いている方も痔になりやすいです。過度な腹圧や肛門への継続的な負荷が痔に繋がります。 加えて、間違ったウォシュレットの使い方をしている方や、肛門を拭きすぎている方も痔になりやすいため、優しく洗うことが重要です。 ――ウォシュレットも痔の原因になるんですか? ウォシュレットは、強さや温度に注意しなければ痔の原因になることがあります。ウォシュレットは基本的にぬるま湯を最も弱い勢いで肛門に当てなければいけません。 本来であれば10秒以下で簡単に洗い流すような使い方が望ましいですが、強い勢いで洗ってしまう人も多いようです。肛門の皮膚は薄く弱いため、結果として痔の原因となってしまいます。