「治療中の馬はものすごいストレス」紗栄子の“相棒”馬の骨折治療法に“正しいとか限らない”
《右前脚を骨折したボルトですが、昨日たくさんの方たちのご協力を経て、ハーネスで吊るす対応をとることができました。(中略)今後も心の片隅でボルトの回復を信じて頂けると幸いです》 【写真】東京ドーム11個分、広大な面積を誇る紗栄子の牧場 自身のインスタグラムでそう投稿したのは、モデルでタレントの紗栄子。 「紗栄子さんは'20年から栃木県の牧場で、引退した競走馬や行き場を失った馬を保護する活動を行っており、ボルトくんはそこで飼われている元競走馬。以前、後ろ足を骨折した際、骨をボルトで繋いだことが名前の由来となっているそうです」(スポーツ紙記者、以下同)
繊細な馬の治療作業
紗栄子にとってボルトは“相棒”と称するほどかわいがっていた馬だったが、9月に入って骨折が判明。その際に紗栄子は、 《人と違って、馬の骨折治療は大変困難で、その原因のひとつが体重です。(中略)骨が一本折れてしまうと150キロ以上の重さがあの細い足にかかってきてしまいます》 《馬は体のつくりの関係で心臓の動きだけでは全身に血液をいきわたらせることが出来ません。(中略)骨折から心不全で死亡するということも、馬の場合は起き得るのです》 など、SNS上で苦しい胸の内を明かしていた。 「紗栄子さんも認識されているようですが、馬にとって脚部の骨折は血液循環の問題だけでなく、治療期間の運動不足や消化不良など、さまざまなトラブルを引き起こしてしまう命に関わる大怪我。特に競争するために繁殖されたサラブレッドという品種は繊細な生き物ですからね。回復が見込めない競走馬は“予後不良”と言われる、薬物を用いた安楽死処置を選択されることも多々あります」
判断に賛否の声
今後ハーネスで吊るして、体重の負荷を軽減させつつ、24時間体制でサポートしつつ、ボルトの治療にあたると語る紗栄子。彼女の判断にネット上では、 《命を繋ごうとしてくれる姿に泣いてしまった》 《馬にとって最善の接し方とは何かを考えさせられる》 など、応援が寄せられる一方で、 《お金かければ助かるとは安易に言えない》 《生かしてやることが正しいとは限らない》 と、先々を不安視する声も見受けられた。 紗栄子の判断は専門家からどのように映るのか。馬に精通している獣医師に話を聞くと「彼女が投稿している情報だけでの判断」と前置きしながらも、 「競走馬や乗馬の業界では、このような重度の骨折の場合、間違いなく諦めます。治療中も馬はものすごいストレスにさらされますし、看病にかかる膨大な手間をかけたとしても、復帰できる可能性はかなり低いと思います」 と回答。望みが薄い状態のようではあるが……。 「馬をわが子と同様の存在として扱うか、ビジネスや趣味のパートナーとして考えるのかの違いもありますから、もちろん、紗栄子さんの判断を否定することはできません。素晴らしい愛情の形ですし、行動力も凄まじいです。むしろ頭が下がります」 と、彼女の馬に対する姿勢に敬意を表した。紗栄子の願いは届くのか――。