大谷翔平が“50本塁打&50盗塁”を達成する可能性は? 米記者が持論「驚くほど難しいが、行く手に大きな障害はない」
偉才の一振りに球界が沸いた。現地時間8月23日に本拠地でのレイズ戦に「1番・DH」で先発出場した大谷翔平(ドジャース)が、史上6人目の「40本塁打・40盗塁」達成をサヨナラ満塁弾で決めるという“離れ業”をやってのけたからである。 【動画】大谷翔平が大台の40号に到達!「40-40」達成をサヨナラ弾で決めたシーン まさに漫画やアニメの主人公がやってのけるような劇的な達成だった。 3-3で迎えた9回2死満塁という局面で打席に立った大谷は、レイズ左腕のコリン・ポシェが投じた初球、真ん中低めに食い込んだ84.3マイル(約136キロ)スライダーを強振。速度105.1マイル(約169.1キロ)で打ち出された打球は、瞬く間に飛距離を伸ばし、右中間スタンドに着弾した。 メジャーリーグでも過去5人しか達成者がいない「40本塁打&40盗塁」をやってのけた大谷。シーズン126試合での達成は、2006年のアルフォンソ・ソリアーノ(147試合目)を大幅に超える史上最速記録となった。 残り33試合となった現時点で、「50本塁打・50盗塁」ペースとしている大谷だが、果たして数多の名手でも成し得なかった前人未到の金字塔を打ち立てられるのかどうか。期待値は米球界内でも確実に高まっている。MLB公式サイトで「オオタニはMLB史上初の50-50をやってのけ、ふたたび歴史的なシーズンを作るか?」というリポートをしたテオ・デローサ記者は、「ご存知の通り、それを達成するのは言うほど簡単じゃない。だが、可能性は十分にある」と断言している。 単純計算ながら大谷の33試合での本塁打ペースは10.4本だ。盗塁ペースも1試合に1個を数え、現時点では記録到達は射程圏内ではある。だが、レギュラーシーズンが佳境を迎え、ポストシーズン争いも過熱する中では、相手に勝負を避けられるケースも増えてくる。ゆえに「言うほど簡単じゃない」のである。 しかし、デ・ローサ記者は「50-50は驚くほど難しいものだ。しかし、十分に可能だ」と繰り返す。 「全体的に見れば、オオタニの行く手に大きな障害はない。ケガによってパワーやスピードが落ちているわけでもない。チームの今後のスケジュール的には、決して有利とは言えないが、彼ならなんとかなりそうである。 残りの約1か月で打率と出塁率が再び上がってくれば、50-50のマイルストーンに到達する可能性はさらに高まる。無論、結果的に達成できないかもしれない。しかし、本当にスペシャルな選手が50-50という歴史的な記録を追いかけようとしているのだから、それについて考えるのは楽しいことじゃないか」 ドジャースの地区優勝、ひいてはポストシーズン争いも激化する中で、球史で唯一無二の金字塔を大谷は打ちたてられるか。それこそ本人の望んできた「ヒリヒリした9月」がどうなるかは大いに注目だ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]