山本由伸が右肩けん板損傷で離脱 数週間ノースローも手術予定なし 過去にはヤクルト・由規らも経験
◆米大リーグ ドジャース3―0ロイヤルズ(16日、米カリフォルニア州ロサンゼルス=ドジャースタジアム) 15日(日本時間16日)の登板で右上腕三頭筋の張りを訴え、緊急降板していたドジャース・山本由伸投手(25)が16日(同17日)、15日間の故障者リスト(IL)入り。さらに精密検査の結果、右肩腱(けん)板損傷も明らかとなった。前半戦の復帰は絶望的だ。 山本は前日15日(同16日)の本拠地・ロイヤルズ戦に先発したが、右上腕三頭筋の張りを訴えて2回28球、1安打無失点ながら降板。試合後には「今週(右腕の張りを)多少感じていて、状態がすごく良くなったので、登板することになったんですけど、少し気になりながらの登板だった。投げている中で少しずつ張りが強くなっているのが分かったので、早めにコーチ陣に言って交代させてもらいました」と説明していた。 この日の試合後、ロバーツ監督は「山本は休ませなければならないので、時間が必要だ。だが、シーズンが終わるわけではない。彼は数週間は投げない。それからどうなるか見てみる」と説明。現時点で手術の予定はないという。 程度や症状など厳密には違うだろうが、「右肩腱(けん)板損傷」といえば、11年7月にヤクルト・由規(現BC武蔵・投手兼任コーチ)が発症。12年3月に左膝を剥離骨折したことでリハビリのペースが上がらず、13年4月に右肩のクリーニング手術を受けた。1軍復帰は16年7月だった。 また、03年に20勝、06年には4年連続2ケタ勝利となる18勝を挙げた「負けないエース」ことソフトバンク・斉藤和巳(現ソフトバンク4軍監督)は08、10年と2度の右肩腱(けん)板修復手術を受け、現役引退を余儀なくされた。09年に67登板、10年に72登板、11年に79登板で中継ぎでは初のMVPに輝くなど中日の黄金期を支えた浅尾拓也(現中日2軍投手コーチ)は12年5月に右肩関節腱(けん)板損傷、13年2月にも同症状で離脱し、その後も右肩痛に悩まされた。 メジャー1年目の山本は今季、ここまで14試合に登板し、6勝2敗、防御率2・92だった。オリックス時代は長期離脱につながる大きな故障はなかっただけに心配されるが、ド軍の同僚で2度の右肘手術の経験を持つ大谷は「良く捉えるなら、手遅れになる前に休めたのではないかなと思いますし、順調に回復していけば早い段階で帰ってこられるんじゃないかなと思うので。それをまず期待したいです」と話した。山本由伸の一日も早い復帰を誰もが待っている。
報知新聞社