『イチローの弟子』パドレス・アラエス、歴代5位「141打席連続三振なし」記録 「2人に共通するのは」と米実況
◇16日(日本時間17日) パドレス3―1アストロズ(サンディエゴ) パドレスのルイス・アラエス内野手(27)は地元のアストロズ戦で空振り三振し、連続無三振記録が止まった。8月10日のマーリンズ戦での第2打席以来となる三振を喫し、過去40年間で歴代5位となる「141打席連続三振なし」となった。この日は4打数2安打で連続安打は「14試合」に更新。先発登板したダルビッシュ有投手(38)は6イニングを3安打無失点、3奪三振で今季6勝目(3敗)を挙げた。 2回2死一、二塁で迎えたアラエスの第2打席。マウンドは相手先発の右腕アリゲッティ。フルカウントからファウル2球で粘った末の9球目、内角低めに大きく落ちる127キロのカーブを空振り三振すると、地元中継局パドレス・ベースボールのドン・オーシロ実況は「ルイス・アラエスが三振だ!」と叫んだ。 同実況が「アラエスのような打者はほとんどいません。私がよくイチローと比較するのは、非常に広いゾーンをカバーしてヒットにできる驚異的なミート力です」と評すると、相方のトニー・グウィンジュニア解説者も「そうだ。2人とも悪球さえきっちりヒットにできる」と同意した。 さらに同実況は「アラエスとも話したことがあるんですが、イチローと同じようにスイングしながら打席で既に走り出しているように見えるんです。でも、実際にスローで見てみると、腕は後ろに残っていてフォーム的に全く問題がないんです」。すると、同解説者は「2人に共通するのは、腕をしっかり使えること。下半身は使おうと思えば使えるが、特に2ストライクと追い込まれるとそれほど使わず、腕を使う。そうして際どい球もファウルできる」と分析した。 アラエスはマーリンズ時代の昨年7月、大リーグ公式サイトの取材に「イチローの存在は、自分にとって大きな意味がある。打てて守れて、足も速い。イチローのプレーは、ビデオやユーチューブでたくさん見るんだ。彼は僕と似ている。三振せず、ボールを前に飛ばす」とコメント。22年6月にイチローさんと初対面した際は「自分のことを『お気に入りだ』と公言していてくれていたなんて、知らなかった。興奮したよ。自分はいい打者だけど、あの人ほどだとは思わないからね。あの人は本当にいい打者だった」と、リスペクトを語っていた。 イチローさんはメジャー通算19年間で3089安打、10年連続200安打、首位打者2度。メジャー6年目のアラエスは、今季194安打で2年連続2度目の200安打も射程圏。また、打率3割2分3厘はリーグトップで、3年連続3度目の首位打者を狙っている。(写真はAP)
中日スポーツ