<青い誓い・センバツ選手紹介>/1 大阪桐蔭 別所投手、松尾捕手/金光大阪 古川投手、岸本捕手 /大阪
第94回選抜高校野球大会は3月4日に組み合わせ抽選があり、同18日に阪神甲子園球場で熱戦が始まる。府勢の大阪桐蔭(大東市)と金光大阪(高槻市)は、それぞれの課題に取り組みながら冬の練習を乗り越えてきた。入場行進曲「群青」が響く夢舞台に向けて、春を待つ選手たちの思いを聞いた。【山口一朗、隈元悠太】 ◆大阪桐蔭 ◇読書、野球にも生かし 別所孝亮投手(2年) 147キロの直球と縦に曲がるスライダーが持ち味の右腕。昨秋から背番号「1」を背負う。昨秋の公式戦は4試合に登板して防御率0・90と好投した。 自分の強みを「思考力」と分析する。幼少期から練習の過程と結果を意識してきた。学業でも成績は野球部トップクラスで趣味は読書。最近は中学で社会科を教える母から勧められた遠藤周作の作品がマイブームという。「本を読むと知識もつくし想像力の枠が広がる。これが野球にも効く」 ◇「扇の要」駆け引き魅力 松尾汐恩(しおん)捕手(2年) 昨年は、春夏の甲子園大会での試合に出場した。昨秋の公式戦15試合の打率は5割3分8厘でチームトップ。明治神宮大会決勝の広陵(広島)戦で2打席連続本塁打を放つなど、長打力もある。 1年の秋に遊撃手から捕手に転向した。打者との駆け引きが「扇の要」の魅力だという。今冬は守備練習に力を割いた。甲子園での経験を後輩たちに伝えることを意識する。自室でシンガー・ソングライター、平井大さんの曲を聞くのが楽しみ。 ◆金光大阪 ◇「1球を大切に」心掛け 古川温生(はるき)投手(2年) 昨秋の公式戦10試合のうち9試合に先発、右腕からの140キロ速球と切れ味のいいスライダーを武器に、防御率は2・38と安定する。打順は3番で、3割近い打率を誇る。 野球を始めたのは、球児だった兄の練習に付いていったことから。試合で心掛けるのは「1球を大切にする」で、ピンチには周囲を見て落ち着く時間を作るようにしている。ともにプレーした3年生とは行けなかった甲子園で活躍することで「恩返ししたい」。 ◇信頼の置ける「大黒柱」 岸本紘一捕手(2年) 横井一裕監督が「大黒柱」と全幅の信頼を置く主将で4番打者。昨秋の公式戦10試合では、チーム首位の打率4割5分7厘を記録した。 守備の要・捕手として全体への声掛けを心掛ける。いつでも100%の力が出せるようにと考え、大切にしているのは「一」という文字だ。失敗をした時には「そのミスを良い意味でつなげる」ことも大事にしている。憧れの野球選手は、中学時代に所属したチームのOB、田中将大投手(楽天)。