仲良しではないけれど 久保田未夢が語る「i☆Ris」メンバーへの思い 初の実写映画公開控え感慨
久保田は「メンバーは歌、ダンスでも私を上回っていると思う。歴を重ねると後輩が増えて、どうしても追われる立場になっちゃうけれど、i☆Risでは、自分が追う側に戻れる安心感がある。ありがたいですね」と改めて感謝しつつ、このような話はメンバー同士では「しないです」と笑い飛ばした。「多分このインタビューも、他のメンバーは見ない。知らないまま、彼女たちは先を走ってくれる」と続けた。 アイドル、バンドなどの芸能界だけでなく、一般社会でも、仕事の便宜上、建前上でも「絆」「一丸」「一致団結」が良しとされる。その中でi☆Risは、珍しい立ち位置といえそうだ。久保田は「リハ終わりでも全然一緒にご飯を食べに行かない。皆すぐに帰っちゃう。SNSにツーショットの写真を上げることもない。一人で撮って終わり。他のメンバーのソロ活動を見に行くこともないですね」と楽しそうに説明。若井と芹澤は多少の行き来はあるというが、メンバー全員がそろって交流することは、結成当初から記憶にない。「多分女の子同士でベタベタしないタイプが多かったからじゃないかな」と語った。 仲良しではない関係性を公表することは、運営側からは不問だった。「私にとっては楽でした。長く続ける上ではストレスがないことは重要で、強要されること、偽りをつくることもなく、自然体でいられたことがポイントでした」。とはいえ、結成当初から大きなケンカ、対立はなかったという。「お互いが空気を察してそっとしておく感じでした。それがi☆Ris以外の現場に出ることが増え、皆がその大変さを知ってくると、他の人にも優しくなるじゃないですか。それで楽屋の空気にもトゲがなくなってきましたね」と語った。 ファンがそんな状況を前向きに受け止めていることに対しては「面白がっていますよね。私たちは仲良くない、と言っているのに、『この2人の関係性が好き』というファンもいるんですよ。不思議だと思う」と関心を示した。「ベタベタしていないのに山北と芹澤を『山芹コンビ』と呼んで、あの二人の関係が好き、というファンがいる。私たちが提供していない分、ラジオやライブMCでペアになった時のささいな事から感じ取ってくれるのは、上手だなあ」と感心した。 久保田に関しても「茜屋さんとはプライベートでは全然一緒にならないのに、ライブMCでキャッキャとすることもないのに、私と茜屋のペアが好き、ペアでフリをしているのが尊い、というファンがいるんです。でもフリって決められたものじゃないですか。そこからでも摂取しているのが面白い」と、楽しそうに語った。 10周年記念企画は、今回の実写映画で完結。久保田が考える、自身のi☆Risでの立ち位置を尋ねると「自分のポジションはいまだに分かっていないんです。歌担当でも、踊り担当でも、笑いを取りにいくわけでもないし、リーダーでもないし、ツッコミは結構しているけど担当ではないなあ」と苦笑い。その上で「そういうグループって珍しいと思う。無理にポジショニングを考えず、何か足りないところを補えれば許してくれるやろって感じですね。MCがグチャグチャの時は仕切りに入るだろうし、誰かが仕切ってくれているときはファンと一緒に遊んでいるだろうし…」と少し考えた後に「グループ以外の活動をしているからこそ、皆がいろんな立ち位置、どんな担当でもできるのがi☆Risの強みだと思います」とまとめた。 今後はデビュー12周年記念ライブ(11月4日、神奈川・ぴあアリーナMM)が決まっている。久保田は「何も考えずにオタクと楽しい時間を過ごしたい。前向きな気持ちしかないですね」とキッパリ。i☆Risとファンの幸福な共犯関係はこれからも続いていくのだろう。 (よろず~ニュース・山本 鋼平)
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