妻は認知症、次男は知的障害…財産約1億円、85歳男性が「約5,000万円の自宅」を“長男”に託した主な「2つの理由」【税理士が解説】
生前の「意思表示」は家族を守るために必要
全ての手続きが完了してから、半年後、山崎さんから水墨画の展示会の招待はがきが届きました。 展示会に伺うと、「遺言書と家族信託の準備をしたから、安心して、また趣味に打ち込めるよ」と楽しそうにご自身の水墨画の作品を紹介してくれました。 自分が亡くなった後、今まで築き上げてきた大切な財産を、誰にどのように使ってほしいのか、意思を表していくことが非常に重要です。それにより、残された家族は、話し合いをする必要がなく、また相続手続きも格段に楽になります。 残された家族の負担を軽くするためにも、ぜひ遺言書や家族信託という方法を用いて、元気なうちに、意思表示をしておいていただきたいと感じた事例でした。 大野 紗代子 税理士
大野 紗代子,円満相続ラボ
【関連記事】
- 「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
- 好立地の狭小建築「お姉ちゃんに相続させる」「遺言書はある」…シングルマザー40代、母の言葉を信じた先の〈あんまりな結末〉に絶望
- 「親が亡くなったら、真っ先にコンビニへ走る」が新常識!相続手続きで困らないためにやるべき、たった一つのこと【税理士が解説】
- お姉ちゃん、介護をありがとう。全財産は、跡継ぎの弟君へ…相続の現場で放たれた、あまりに残酷なひと言【弁護士が解説】
- 「父から150万円の生前贈与を受けました」→税務調査官「それ、贈与じゃないですね」…税務署に否認されないための5つの方法