創作活動の軌跡を辿り全貌に迫る!大規模回顧展「描く人、安彦良和」
6月8日(土)から兵庫県立美術館にて大規模回顧展「描く人、安彦良和」を開催。本邦初公開となるアイテムをはじめとした多数の資料や原画、原稿、さらには描き下ろしイラストなどを多数展示。今回はそんなファン垂涎の展覧会についてご紹介! 【関連画像】「描く人、安彦良和」に展示される貴重な資料を見る(19枚) 安彦良和は日本を代表するキャラクターデザイナー兼アニメーションディレクター。それだけでなく漫画家としても活躍を続けている。アニメーターとしてその卓越した画力が注目を集め、『宇宙戦艦ヤマト』『無敵超人ザンボット3』など数多くの作品に携わるなどアニメ業界で台頭。中でもキャラクターデザインとアニメーションディレクターを担当した『機動戦士ガンダム』が一大ブームになったことでその名が知れ渡ることとなった。漫画家に転身後は『ナムジ』『王道の狗』といった歴史をテーマにした作品を次々に発表したほか、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』が1000万部超の大ヒットを記録。近年は再びアニメの現場に復帰するなど、今もなお精力的な活動を続けている。 本展では幼少期から現在に至るまでの安彦良和の創作活動を、大まかに分類した6つの章で構成。ノートに描いた漫画作品や同人誌などの資料と元に、創作活動の原点となる生誕から青年期までの時期を探る「1章 北海道に生まれて」。アニメーター初期の仕事をその作品資料を元に振り返る「2章 動きを描く」。『機動戦士ガンダム』の制作で果たした役割にスポットを当てた「3章 カリスマ・アニメーターの誕生」。小説の挿絵やマンガの執筆といった新たな活動の記録を追う「4章 アニメーターとして、漫画家として」。『ナムジ』を始めとした歴史漫画家としての作品群を集めた「5章 歴史を描く」。そして『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』以降再び携わることになった最新アニメ作品や連載中の漫画作品を紹介する「6章 安彦良和」と、幼少期から現在に至るまでの創作活動の軌跡を辿りながら、その全貌に迫る初の展覧会となる。 展示される資料はなんと約1400点。『機動戦士ガンダム』(劇場版)のポスターラフ案をはじめ、本展が初公開のものも多数用意されるなど、ファンにはたまらない原画や原稿が目白押し。アニメに関する資料だけでなく、ライフワークとも言うべき日本の古代史、近代史を取材した漫画原稿なども用意されているほか、描き下ろしのイラストも展示されるなどまさに見どころ満載の内容となっている。 開催期間は6月8日から9月1日までの約3ヶ月間。『機動戦士ガンダム』放映45周年、安彦良和の喜寿(77歳)となるメモリアルイヤーを飾るこの大規模回顧展に、ぜひ足を運んでみてほしい!
ライター 川畑剛