最大で500億円の取引になる可能性も…中国人富裕層が狙う「イセコレクション」高級陶磁器の行方
世界の笑いものになる
皇帝マーク入りの陶磁器はもちろんのこと、戦国時代から清代までの名品を取り揃えるイセコレクションの中国陶磁器は、中国人富裕層にとってはまさに「垂涎の的」なのだ。 「今のオークション市場の買い手の中心はカネ余りの中国人富裕層。オークション会社も当然、彼らが関心を示すものを扱いたがります。そこにイセコレクションの中国陶磁器が出回れば、彼らがたちどころに落札するのは火を見るよりも明らか。落札総額は500億円を上回る可能性があるとも言われています」(オークション会社幹部) もともと中国で作られたものなのだから、買い戻されても仕方がないのではと思うなかれ。数多くの浮世絵の傑作が明治維新後に外国人に購入され、その多くがいまも日本国外にある事実からもわかるように、海外の一級品をどれだけ所有しているかは、いわばその国の文化度を表すバロメーターでもあるのだ。 「これほどの重要な芸術品を簡単に国外に流出させてしまうようでは、日本は「先達が入手した歴史的な美術品を簡単に売り飛ばしてしまう国」と世界中の笑い物になってしまう。そうなる前に日本国内で展覧会を開き、見識のある日本人コレクターに購入してもらい、イセコレクションの中核となる陶磁器を是が非でも日本国内に残さなければならないのです」(前出の都内の古美術商) 当の伊勢氏も「せっかく集めた名品が国外に流出する事態は心苦しい」と心境を明かす。イセコレクションの中国陶磁器は「良識ある買い手」の手に渡るのだろうか。それとも、新たな皇帝が誕生した中国に渡ってしまうのだろうか。
週刊現代(講談社・月曜・金曜発売)
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