巨人・西舘勇陽 4年ぶりVは寮の食堂で見届ける 歓喜の輪に「自分もまざりたかったのが本音」
日本テレビ「Going!Sports&News」(土曜&日曜後11・55)が16日に放送され、巨人のドラフト1位ルーキー、西舘勇陽投手(22)を特集。西舘がルーキーイヤーに味わった悔しさを糧に来季の巻き返しを誓った。 【写真】全身ヨウジヤマモト!巨人投手こだわりの私服ショット 巨人は9月28日の広島戦(マツダ)に勝って4年ぶりとなるセ・リーグ優勝決定。だが、歓喜の輪に西舘の姿はなかった。 「自分は寮の食堂で見てました。最後のその喜んでいる姿…みんなが。自分もまざりたかったなっていうのが本音です」 阿部慎之助監督(45)の母校でもある中大出身の西舘。開幕戦デビューから10試合連続ホールドというプロ野球記録を打ち立てるなど、ドラフト1位らしい華々しいスタートを切った。 だが、交流戦明け初戦となった6月21日のヤクルト戦(東京D)で1死も取れずに1点失い、6月だけで3試合目の失点となると「早めの夏休み」(杉内投手チーフコーチ)を与えられて6月30日に出場選手登録抹消。その後は2軍でフォーム改造と先発転向にも取り組んだ。 ともにフォーム改造に取り組んだ久保康生巡回投手コーチ(66)は「クイックだとすぐ足が着いてしまうので、すぐパワーがなくなる。疲れてくると余計に(クイックの)いいところよりは悪いところのほうがたくさん出てくる」と、疲労がたまった原因は学生時代から走者がいなくても続けていたクイック投法にあると分析。 クイック投法は打者がタイミングを取りづらくなるものの、瞬間的に全身のパワーを必要とするため疲れやすい。それを示すように、西舘の月間防御率は5月の0.00から6月は一気に7.71と悪化。そのため、久保コーチは「やっぱり体重移動。足を着くまでの時間が長いから勝手に手を使わせられる。勝手に投げさせられるっていう現象になるのかな」と、足を上げてパワーをため、体重移動を使って投げる現在の疲れにくい投球フォームへのモデルチェンジを西舘に提案したという。 その結果、優勝翌日となった9月29日のヤクルト戦(神宮)では3番手として登板した6回にオスナ、山田、増田からいきなり3者連続奪三振。3回で6三振を奪う1安打無失点に抑えて結果を残し、今季の最終登板を終えた。来季に向け、首脳陣の表情もベンチでほころんだ。 「自分のなかで変化を恐れるという部分はないので。素直に聞きながらやっています」と久保コーチの指導に従っているという西舘。 来季の目標を聞かれると、「来年は先発に回りたいというふうに思っているので」と開幕ローテーション入りと年間を通じてローテーションを守ることの2つを掲げ「来年も応援よろしくお願いします」とテレビの前のファンに向かって巻き返しを誓っていた。