阪神・大竹耕太郎、マツダでは段違い 昨季4戦4勝、防御率0・68「別に不安になる必要もない」
阪神・大竹耕太郎投手(28)が20日、甲子園での投手指名練習に参加し、先発予定の22日の広島戦(マツダ)に向けてキャッチボールなどで調整した。広島戦は通算8戦6勝無敗で、マツダスタジアムでは4戦4勝と抜群の相性を誇る。今季初見参の敵地で好投し、鯉キラーの実力を発揮する。 敵地であろうと、マツダスタジアムは大竹の〝庭〟だ。着実に白星を稼いできたマウンドに立つうえで、左腕の胸にマイナスイメージはない。 「抑えているから『今年も大丈夫』みたいにいくのもおかしいと思う。かといって、別に不安になる必要もない。マウンドの形状というか、傾斜の感じとかはもちろん嫌いではない。高いのに傾斜がないので、傾斜があるよりはない方が好き」 甲子園ではキャッチボールなどで汗を流し、広島打線との今季2度目の対決へ備えた。今季初対決となった8日(甲子園)は6回4安打1失点で勝ち負けつかず。昨季は7戦6勝無敗で、土をつけられたことはこれまで一度もない。今月上旬には対戦実績を考慮し、大竹を広島戦にぶつけるためにローテーションを再編したほどだ。そんな好相性のなか、マツダスタジアムに限れば昨季は4戦全勝、防御率0・68とさらに心強いデータが残る。7月5日には5安打でプロ初の完封勝利を飾るなど、〝マツダの主〟と言っても過言ではない。 ただ、冷静沈着な左腕には油断も隙もない。「一試合一試合違うスタメンになったりして、やってみないと分からないことが多い。ほかの左投手の試合では組まないスタメンみたいなのを組んできたりもしますし」。奇をてらうような〝アライズム〟にも面を食らうことがないように、準備は徹底して勝負の舞台に立つつもりだ。 対戦を重ねて手の内を知られていたとしても「対戦を積んでいって、ある程度、把握されていた方が投げやすい部分も多い」とプラスに捉えられる。自分のボールを打席で感じ、残像を記憶してくれていた方が効果を発揮する球種や配球もある。一方で、自分への先入観がない打者の方が怖さを感じる場面もある。その場その場で気持ちも切り替えながら、今回も鯉斬りの役目を果たす。 「結果的に低めにいってゴロだったらいいし、フライでいいところは高めにいってもいい。マツダもそんな狭い球場ではない。もちろん風向きとかも見ながらにはなるけど、臨機応変に、高めもうまく使っていきたい」
膨らませた抑えるイメージを再現し、広島の地で喜ぶ。今季4勝目を釣りあげる。(須藤佳裕)