終活もDX化…デジタル遺言サービス「lastmessage」から見えてくる「現代人の深刻な現実」
ここ数年の「終活」ブームにのり、遺言もDX化が進んでいるらしい。中でも注目を集めているのが、デジタル遺言サービスの「lastmessage(ラストメッセージ)」。このサービスを利用すれば、スマホひとつで誰でも簡単に遺言を遺せるというものだ。 【写真】すごい…! ネット上で「かわいい」と評判…特殊詐欺26歳かけ子の妖艶な素顔 「lastmessage」の開発者である、株式会社パズルリング代表取締役の山村 幸広さんに詳しく話を聞いた(以下「 」内はすべて山村さんの発言)。 「lastmessageを作ったきっかけは、恩師がガンになったことでした。面会できるようになったときにはかなり病状が進行していました。ろれつが回らず、私に何か伝えようとしていたのですが、ついにはわからずじまいだったんです。 そこで感じたのが、残された人がいちばんつらいということです。この経験をもとに、亡くなってしまった人たちの言葉が残されることで、生き続ける人の励みや癒やしになるのではないかと思ったのが始まりです」 現在、全国1万3000人ほどがユーザー登録している。驚いたのは、ユーザーの約半数が30~40代で、想像していたよりもずいぶん若い層の利用が多いことだ。結婚したり子供が生まれたり、または身近な親類が亡くなる経験が増える年齢。そのようなライフイベントがトリガーとなり、利用を開始するのではないかという。 「‟残された人にメッセージを残す”機能と、法的に効力のある‟公正証書遺言を作成できる”という機能のふたつがメインです。料金は月額110円(税込み)で、メッセージ1通までは無料で作成可能(※)。 メッセージを残す機能の中には、‟秘密ボックス”という自身のデータを残したり、宛先を指定してもしものときに送信できる機能もあります。写真や家庭料理のレシピ、仮想通貨のアドレスなどさまざまなものを保管するのに使われています。どの機能にしろ、LINEを使うことができれば無理なく操作できると思います」 ※公正証書遺言の作成には、別途料金が発生。従来価格は14850円(税込み)。現在、2024年1月10日正午までは6930円(税込み)で提供。