伍代夏子さん「自分の限界を自分で決めないで」 無理をすることの意味は 〈インタビュー後編〉 坂本真子の『音楽魂』
「お互いの考え方を尊重し、受け入れる」
伍代さんと杉さんはおしどり夫婦として知られています。最後に、夫婦円満の秘訣(ひけつ)について聞いてみました。 「適度な距離とリスペクト。お互いの考え方を尊重し、受け入れることですね。普段からよくしゃべりますし、お互いが地方にいるときも、その日あったことを一日2回は電話で話します」 もともと自分から電話するタイプではなかったという伍代さん。バッグの奥で携帯電話が電池切れになっていることも多かったそうですが……。 「『いつかけても出ない』と何度もだんなさんに怒られて、私も充電するようになりました。25年で慣れましたし、今は自分からも電話をかけます。お互いにたくさん話すことはとても大切だと思いますね」 今回のインタビューを始めて5分ほど過ぎた頃、「歌うときに大事にしていることは何でしょうか」と質問しました。「声の色ですね」と伍代さんが答えたとき、場の空気が引き締まったように感じました。 そこからは歌に対する思い、のどの病気、ボランティア活動、「無理をすること」などを一気に話していただき、あっという間に1時間近く経っていました。丁寧に言葉を選びながら話す伍代さんの目ヂカラにも圧倒される中で、これまでひとつひとつのことに全力で取り組んできた方なのだと、改めて実感しました。 「千秋楽まで無理をする」という話、そして「自分の限界を自分で決めないで」という言葉は、何かと自信をなくしがちなAG世代の背中を押してくれるものです。伍代さんのように前向きに年齢を重ねていけるように、私も、「無理」をしてでも自分自身を奮い立たせたいと思います。 最近、音楽を聴いていますか。 振り返れば、あなたにもきっと、歌やメロディーに励まされ、癒やされた思い出があるはず。40代、50代になっても、これからもずっと音楽と一緒に過ごせますように。 そんな願いを込めて、子どもの頃から合唱曲やロックを歌い、仕事でも関わってきたAging Gracefullyプロジェクト編集長の坂本が、音楽の話をお届けします。 企画シングル「渋谷百年総踊り」 10月30日発売、1700円(税込み)。 収録曲 1. 渋谷百年総踊り 2. 夏子音頭 -REIWA mix- *ボーカル再録音ver. 3. お江戸チョイチョイ節(2002年既発音源) 4. 渋谷百年総踊り オリジナルカラオケ 5. 夏子音頭 -REIWA mix- オリジナルカラオケ 6. お江戸チョイチョイ節 オリジナルカラオケ(2002年既発音源) ◆「渋谷百年総踊り」特設サイト https://www.110107.com/godai_shibuyahyakunensouodori 「伍代夏子 ザ・ベスト」 11月6日発売、3300円(税込み)。 収録曲 「いのちの砂時計」ほか全16曲 ◆「伍代夏子Birthday LIVE2024」 2024年12月18日(水)16:30開場(食事)、17:30開演(ショー)。 KENTO’S GINZA(東京都中央区銀座8-2-1 ニッタビル9F) 2万2千円(食事・ドリンク代込み、税込み)。 http://www.voicemusic.co.jp/schedule/ ◆伍代夏子さん公式サイト http://www.voicemusic.co.jp/ https://www.sonymusic.co.jp/artist/NatsukoGodai/ ◆伍代夏子さん 公式インスタグラム https://www.instagram.com/natsuko_godai_official/ ◆NHKラジオ第1「ふんわり」 毎週水曜日8:30~11:50、レギュラー出演中。 「ふんわり」NHK公式サイト https://www.nhk.jp/p/rs/DXN681PPZ1/ ■著者プロフィール 坂本 真子(さかもと まさこ) 朝日新聞記者として主にポピュラー音楽を取材。新聞紙面と朝日新聞デジタルの編集者も長く務め、人事部では社員研修や学生向けのインターンシップを担当。2021年12月からAging Gracefullyプロジェクトリーダー/編集長。 子どもの頃から合唱曲やロックを歌い、今は音楽と埼玉西武ライオンズを愛するAG世代。 取材&文=朝日新聞社 Aging Gracefully プロジェクトリーダー/編集長 坂本真子 写真=山本倫子撮影
朝日新聞社