お金持ちではないのに「お金の不安がない人」は、どうしてそう思えるのか?
生きていくうえで、お金の不安から逃れることはなかなか難しいもの。 しかし不思議なことに、世の中には「お金の不安がない人」もいるものです。ただし『お金の不安がなくなる小さな習慣』(有川真由美 著、毎日新聞出版)の著者によれば、それは、単に「お金を持っている人」を指すわけではないようです。 「お金の不安がない人」は、どんな未来がやってきても「なんとかなる」と思える人です。安心とは、お金がなければ得られないわけではありません。 たとえば、貯金がなくても仕事で得たスキルや知識があって、なにかと声をかけられる人、年金暮らしでも上手くやりくりしてゆたかに暮らす知恵のある人、そのときそのときで助け合える人間関係を築ける人であれば、お金よりよっぽど安心感があるでしょう。 お金をもつこと、ふやすことも大事ですが、まずは、自分のなかに生きるための“資産”をたくわえて、お金に選ばれる人になることが先決なのです。(「はじめに」より) これは非常に本質的で、そして重要なことではないでしょうか? 本書の意義もそこにあります。 よくある「お金本」のように財テクや節約術、仕事術について書かれているわけではなく、紹介されているのは「お金の不安をなくし、安心して生きていくためにはどうすればいいか?」についての考え方。 具体的には、賢いお金の「遣い方」「稼ぎ方」「貯め方(活用の仕方)」「人とのつきあい方」「時間の使い方」「暮らし方」「考え方」の習慣が集められているのです。 これらの習慣を重ねていくうちに、「まあ、なんとかなるでしょう」という自信がわいてくるはずだと著者は述べています。それはお金の不安を解消したいと思うとき、多くの人が望むことでもあるはず。 きょうは仕事についての考え方に触れたCHAPTER2「自分の価値をどんどん高めていく稼ぎ方の習慣」から、2つのトピックスを抜き出してみたいと思います。