【GWイッキ見したいNetflixドラマ】クドカン×大石静の『離婚しようよ』ほか、観始めたら止まらない傑作3
GWもいよいよ後半戦がスタート! ということで、Netflixで観られる配信ドラマのなかから、イッキ見にオススメな3作品をピックアップしてみました。夜更かしのお供に、いかがですか? 【動画】クドカン×大石静、大御所2人の共同脚本がさすがの面白さ!『離婚しようよ』予告(他動画3本)
政治家×国民的女優の異色の夫婦生活を描いた『離婚しようよ』(2023年)
宮藤官九郎さんと大石静さんが共同で脚本を手がけた『離婚しようよ』は、温室育ちの三世議員・東海林(松坂桃李)と、お嫁さんにしたいNo.1女優のゆい(仲里依紗)が、一致団結して“離婚”という揺るぎない目標に向かっていくホームコメディ。本作が配信されたころ、『推しの子』にどハマりしていたわたしは、業界の裏側を描いた作品なんて面白くないわけがない! と思い、視聴を開始。もう、想像を超す面白さだったので途中でやめることができず……。仕事もそっちのけで(よくない)、全9話をイッキに観てしまいました。 東海林とゆいは、冷めきっている夫婦なので、家のなかにいてもほとんど会話はありません。しかし、離婚できないのは、東海林が選挙に勝つために妻の人気にあやからなければならないから。ゆいもゆいで、いい奥さんのイメージでCMを獲得している以上、なかなか一歩踏みだすことができない。この2人、心底嫌いあっているはずなのに、一緒にやっている生配信が始まると、仲の良いおしどり夫婦を演じているのが笑えます。そして、東海林もいく度となく不倫を繰り返すダメ夫なのに、なぜか笑える。むしろ、ピュアに見えてくる瞬間があるのは、松坂桃李さんの演技力の賜物だと思います。 宮藤官九郎さんの得意分野であるコメディタッチな台詞と、大石静さんの真骨頂である妖艶なラブシーン。お二方の才能が組み合わさると、こんなにも幅のある面白い作品ができあがるのか……! と。ちなみに、大石脚本に登場する男性キャラに沼った経験がある方は、錦戸亮さんが演じている色気ダダ漏れの自称アーティスト・加納が刺さるはず。ぜひチェックしてみてください!
愛されるべきは外見か? 中身か?『宇宙を駆けるよだか』(2018年)
容姿端麗でカースト上位なあゆみ(清原果耶)と、周囲から「ブス」と言われ続けてきた然子(富田望生)の身体が入れ替わってしまうところから始まる物語。あらすじを読んだときから、「天才か……?」と思いましたが、やっぱり面白かった。騙されたと思って、第1話だけでもいいから観てみてほしい! 原作漫画も最高です! 近年、問題となっているルッキズム。『宇宙を駆けるよだか』は、その本質を問いかけてくる作品だと思います。あゆみに好意を寄せていた男子たちは、美しいビジュアルがなくなったとしても、彼女を愛することができるのか? 中身が良ければ、外見が醜くても好きになることはあるのか? また、あゆみ自身も、容姿に恵まれていることが当たり前だったので、恵まれていない側の気持ちを考えたことがありませんでした。然子の姿で、「わたしは、あゆみなの!」と言っても、誰も信じてくれない。それどころか、「ブスが変なこと言い出した」みたいな目で見られてしまう。 正直、あゆみの立場になって考えると救いようのない物語ですが、火賀(重岡大毅)だけは、第1話の時点であゆみと然子が入れ替わっていることに気づき、何かと手を差し伸べてくれる。この火賀が、もう最高なんですよ(泣)。重岡さんは、『溺れるナイフ』(2016年)の大友のような“とにかく良い奴”が本当にハマりますよね。良い奴に対する説得力がすごい! また、清原果耶さんと富田望生さんの、瞳の表情だけで入れ替わっているのかどうかを視聴者に分からせる表現力も圧巻でした。W主演の重岡さんと神山智洋さんの、同じグループに所属しているからこそ出せる本当の友達のような仲睦まじさにも注目です!