阿倍野歩道橋・架かった当時の写真と今の風景を比べてみた
日本一の超高層ビル「あべのハルカス」とJR天王寺駅、あべのキューズモール、天王寺公園方面をつなぐ阿倍野・天王寺両区の境界に架かる「阿倍野歩道橋」。雨をしのげる屋根付きで、上から見ると阿倍野(abeno)の「a」の形をしているのが特徴だ。しかし、この歩道橋が完成する前は、屋根が付いていない大きな歩道橋だった。 【拡大写真付き】2009年に近鉄百貨店阿倍野本店が工事のため閉店する2日前の写真
あべのハルカス近鉄本店では、11月で同店の前身となる大鉄百貨店の創業から80周年を迎えたことを記念して写真で歴史を紹介するあゆみ展が行われいる。 そこで「阿倍野店と天王寺ステーションビル間を結ぶ歩道橋が完成」と書かれた1965年9月の写真が展示されていた。それが、この記事にも掲載している1枚目の写真だ。阿倍野区公式サイトの歴史・沿革ページにも、この歩道橋の完成が記されていた。 この写真を見る限り、まだ歩道橋は天王寺公園方面には伸びていない。近鉄側には大阪阿部野橋駅の看板や「吉野ゆき」「駒ヶ谷ぶどう狩」という文字が確認できる。 この歩道橋が完成する前は、JR天王寺駅と当時の近鉄百貨店阿倍野本店の間に大きな横断歩道が存在し、そこを多くの人が渡っていた。今回お借りすることはできなかったが、展示会場にはその様子を写した写真も展示されていた。
2013年4月に、現在の屋根付きの阿倍野歩道橋が完成。今やそれが当たり前の風景となった。しかし、この80周年のあゆみを振り返る写真に、忘れかけていた風景を思い出す人も多いのではないだろうか。