巨大地震警戒ムードの中、古里へ 岡山県内 空港や駅に多くの帰省客
お盆休みを古里や行楽地で過ごす人たちの帰省ラッシュが10日、本格化した。宮崎県で震度6弱を観測した地震を受けて南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)が初めて出され、警戒ムードが高まる中、岡山県内の主要駅や空港などは多くの家族連れらで終日混み合った。 JR岡山駅の新幹線下りホームでは、スーツケースや土産の紙袋を持った利用客で朝から混雑した。倉敷市内の祖父母宅に父親と向かっていた大阪府豊中市立の小学4年男子児童(10)は「いとこと野球をしたり、プールに行ったりして遊ぶのがとっても楽しみ」と話した。 JR各社によると、新幹線下りの指定席は東京―岡山が始発から夕方にかけてほぼ満席となった。臨時情報で東海道新幹線が一部区間で減速し、各便とも10分程度遅れが出たが、混乱は見られなかった。在来線も岡山―松山の特急しおかぜ、岡山―高知の特急南風などで満席が目立った。東京都文京区から倉敷市の実家に帰省途中の女性会社員(25)は「家族とゆっくり過ごしつつも、地震への備えとして避難経路などは確認したい」と話していた。 高速道路は、山陽自動車道下り線吉備サービスエリア(SA、岡山市)付近で最大約15キロ、笠井山トンネル(同市)付近では事故の影響で最大9キロの渋滞が発生した。吉備SAでは正午前から関西ナンバーなどの車が次々と立ち寄り、駐車場の大半を埋めた。 岡山桃太郎空港は東京からの便がほぼ満席で到着。札幌へ向かう便も軒並み席が埋まった。 交通各社によると、Uターンのピークは17日を中心に分散する見込み。