【安田記念】勝ち馬の8割に共通!「ヴィクトリアM単勝208倍1着」を彷彿とさせる逆転候補
6月2日(日)に行われる安田記念(G1、東京芝1600m)。突然ですが皆様は、このレースを制した馬の多くに存在していた共通点をご存じでしょうか? 単刀直入に言いましょう。それはズバリ優勝馬たちが「短距離適性」を備えていたことです! 論より証拠、実際に例をご覧いただきましょう。 ●22・23年1着ソングライン 芝1200~1400m[2-1-0-3] ●20年1着グランアレグリア 芝1200~1400m[2-1-0-0] ●19年1着インディチャンプ 芝1200~1400m[1-0-2-1] ●18年1着モズアスコット 芝1200~1400m[2-4-0-2] ●17年1着サトノアラジン 芝1200~1400m[2-0-0-1] ●16年1着ロゴタイプ 芝1200~1400m[1-0-0-1] ●15年1着モーリス 芝1200~1400m[2-0-0-1] 【参考】 ●シュネルマイスター 芝1200~1400m[0-0-0-1] ●アーモンドアイ 芝1200~1400m[0-1-0-0] ご覧いただいたのは過去10年の勝ち馬における、スプリント戦の生涯実績。引退までに短距離を一度も走ることのなかった21年ダノンキングリー、14年ジャスタウェイを除いたとしても、延べ8頭もの馬が「芝1200~1400m」での勝利経験があったことがわかります。 比較として対照的なのが、3年続けて馬券に絡みながらも優勝には届かなかったシュネルマイスター、そして2年連続で単勝オッズ1倍台の支持を受けながら敗れた3冠牝馬アーモンドアイでしょう。 この2頭は中距離のレースでも安定した実績があったにも関わらず、短距離戦を勝った実績は一度もなし。特にアーモンドアイが芝1400mの新馬戦で敗れていたのを知らなかった方も多いのではないでしょうか。 上記のような傾向の出る一因として、開催時期の影響が挙げられます。安田記念は芝の状態が良い春開催。そこで超一流マイラーたちが競うとなれば、1分31秒台の高速決着になることが珍しくありません。 そのようなレースでは速い流れへの対応能力が必須。そこで出走各馬の中でも短距離適性を秘めた馬が追走を苦にせず、勝ち切りやすいのだと推測できます。 ここで皆様に思い出していただきたいのは、大波乱決着となった今年のヴィクトリアマイルです。レースでは逃げ馬が前半3ハロンを33秒8とかなりのハイペースで引っ張る形。最終的に先頭でゴールを駆け抜けた単勝オッズ200倍超えの爆穴テンハッピーローズは、メンバー中ただ1頭、芝1200mでの勝利経験があった馬でした。 さて、今年の出走メンバーのうち芝短距離戦での実績がある馬は……なんと、わずかこれだけ。 カテドラル 芝1200~1400m[1-0-0-1] ドーブネ 芝1200~1400m[1-0-0-0] レッドモンレーヴ 芝1200~1400m[1-1-0-0] ロマンチックウォリアー 芝1200~1400m[4-0-0-0] ヴォイッジバブル 芝1200~1400m[2-3-1-1] この中で注目はレッドモンレーヴでしょう。前走の京王杯SCではラスト3ハロン32秒2という極限レベルのスプリント能力を発揮したにも関わらず、今回は人気薄に甘んじそうな雰囲気の漂う1頭です。 また実績がクラス戦(重賞より下位のレース)のみとはいえ、短距離経験の豊富な香港馬2頭も侮れない存在となります。 もちろん、今年もレースがスプリンター向けの高速決着になるかどうかは神のみぞ知るところ。しかしこれだけ多くの実例がある以上、先に挙げた馬の単勝馬券を握ってみるのも面白いかもしれませんよ!
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