「ファンクルセク座」と呼ばれる小泉進次郎 韓国メディアは総裁選をどう見ているか
日本の自民党総裁選挙を控え、韓国のネット上では、「ファンクルセク座」という呼称が飛び交っている。小泉進次郎氏のニックネームである。大手ポータルサイト「ネイバー」で「次期日本首相」または「小泉進次郎」と検索すると、ヒットする記事のほとんどに「ファンクルセク座」の文字がある。「ファンクルセク座」単独で検索しても、昨年から現在に至るまで、この言葉をタイトルに付けた記事は数十本が確認できた。 【画像】「ファンクルセク座」の文字が踊る韓国メディア
由来は、2019年にニューヨークで開かれた国連気候変動サミットで、「気候変化に対してどのように対処すべきか」という質問に進次郎氏が答えた際の「楽しく(Fun)、クール、セクシーに取り組むべきだ」というコメントだ。これを4文字の韓国語発音で縮約し、敬称の「座」をつけると「ファンクルセク座」となる。
「ファンクルセク座」をめぐる最近の報道
進次郎氏に関しては、次期首相候補というより、「話題の人物」として、そのゴシップ情報に韓国のマスコミの注目は集まっている。 最近の記事を並べてみるだけでも、 ・朝鮮日報「ファンクルセク座小泉、父に続き日本の首相になるのか……自民党次期総裁の選好度1位」(8月23日) ・JTBC(中央日報系テレビ局)には「ファンクルセク座次期日本首相? 世論調査1位タイの気炎」(8月26日) ・アジア経済「韓国で有名なファンクルセク座、最年少の日本首相? …適合度1位」(9月9日) ・毎日経済「実は母親ではなく叔母……日本の首相候補の最年少家庭史」(9月13日) ・世界日報「ファンクルセク座が散り、極右が上昇……日本の自民党総裁選序盤の動向」(9月16日) ・韓国日報「日本の首相を狙うファンクルセク座……中毒性の強い小泉語録」(9月22日) ・ヘラルド経済「アイドル外見ファンクルセク座vs靖国参拝意志の女子安倍(女性版安倍)」(9月22日) といった具合だ。 紹介した7つのメディアは、いずれも韓国内でメジャーな新聞、テレビ局であり、これらが世論に及ぼす影響力は大きい。見出しから進次郎氏の名前をはずし、「ファンクルセク座」だけを入れた記事も少なくない。 記事の内容については、総裁選の動向はメインではない。ファンクルセク座の起源について紹介したり、日本のメディアで話題になった進次郎氏の発言とエピソード、ベールに包まれていた彼の母親に関する真実、韓国でいまも高い認知度を誇る小泉純一郎元首相との比較、韓国でも有名な兄・小泉孝太郎氏といった話題に終始している。「イシューメーカー(話題の的)」として、進次郎氏は大人気なのだ。