【アンタレスS回顧】父ダノンレジェンドの持ち味を存分に発揮したミッキーヌチバナ テーオードレフォンは12着大敗も要注意
大敗テーオードレフォンは引き続きマーク
2着スレイマンはいわばレースの支配者。テーオードレフォンをマークし、厳しい流れを引き出した。逃げ馬を上手に利用し、一旦は抜け出した場面があっただけに、惜しかった。 戦歴的にも、距離は微妙に長かったか。だが、今回のレース内容なら1800mもペース次第でクリアしていい。3走前にブリンカーを着用して一変した。今後も安定して力を出せるだろう。 3着ハギノアレグリアスはペースを考えれば健闘したともいえるが、ミッキーヌチバナにはあっさりとらえられた。もう少し抵抗してもよさそうだった。勝ち切るには1800mは少し短く、ペースが合う1900m以上がいい。今回は少し脚を溜めきれなかった。 12着大敗のテーオードレフォンは要注意だろう。人気馬にマークされた今回は失速も仕方ない。この手の先行型はマークしてくる馬との力関係によって、着順がガラッと変わる。たとえ、マークされても、相手の力が劣っていれば、ペースに関係なく残れる。大敗後の逃げ馬はむしろ買い。格言通り、次走以降も狙いたい。 ライタープロフィール 勝木 淳 競馬を主戦場とする文筆家。競馬系出版社勤務を経てフリーに。優駿エッセイ賞2016にて『築地と競馬と』でグランプリ受賞。主に競馬のWEBフリーペーパー&ブログ『ウマフリ』や競馬雑誌『優駿』(中央競馬ピーアール・センター)にて記事を執筆。Yahoo!ニュースエキスパートを務める。新刊『キタサンブラック伝説 王道を駆け抜けたみんなの愛馬』(星海社新書)に寄稿。
勝木淳