逆風が吹いている、でも前だけを見ていよう――NGT48、長い絶望の後で
『シャーベットピンク』は“サイカイの喜び”を歌う
今年4月に運営会社が変わり新体制を迎えた。再出発作『シャーベットピンク』で、センターを務めるのは2018年2月に加入したばかりの研究生・藤崎。これまで選抜経験のない藤崎が「新生NGT48」を背負うことになった。 「私がセンターに立つということで、『周りの方がどう思うのかな?』と決まった時は不安がありました。私は先頭に立って引っ張れるタイプではないので、先輩にも同期にもすごくたくさん支えていただいています」(藤崎) 「私や荻野、本間のセンター経験者は『一人でもどこにでも行けるぜ!』と自分で舵を取れてしまうタイプ。みゆみゆ(藤崎)はシッカリ者なんですけど、いまどきの言葉で言うと“バブみ”が強いところもあって(笑)。そういうところがあって支えたくなるんですよね」(中井) 新曲では「再会の喜び」を歌う。 「メンバーやファンの方との“再会”というテーマが軸なんですけれども、それ以外にもファンのみんなと私たちがまた一緒に再会して劇場が“再開”できるようにという、様々な“サイカイ”の願いもかけているんですよ」(中井)
逆風が吹いている、それでも前を向く
今なおNGT48の話題があがれば、ネット上には心ない言葉が投稿される。 「逆風が吹いている、というのはわかっています。その風が強すぎて怖いと思ったことはたくさんありましたし、『この先、どうなるんだろう?』という漠然とした不安もありました。けどメンバーの存在がすごく大きかった。メンバーがいなかったらたぶん今ここにいないだろう、みたいな瞬間が何回もありました。NGT48をもう一度よみがえらせようという意識を一人残らず全員持っているんですよ」(中井) 「『辞めたい』と強く考えるぐらい絶望した瞬間もありました。けどメンバーが心を一つにして頑張ろうとする、その輪の中に入りたい気持ちの方が強くて。その絶望の一瞬を越えてからは、つらいことを考えるのはやめよう、ずっと前だけを見ていようって」(荻野) 今なにをすべきか?という問いには「新潟県のために何かしたい」と、全員が口をそろえた。 「これまで新潟でたくさん活動してきたのですが、全ての町を回ったことがまだないんです。私たちは本当に新潟県が大好き。心から感謝していますという思いを行動でちゃんと示していきたい」(荻野) 長い絶望の後で、NGT48は自ら再び歩きだすことを選択した。それが正しいのかはまだわからない。発足して5年。「心身ともに今が最良の瞬間?」という問いに、全員が首を縦に振った。 「今がベストではあるけれど、もっといけると思います」(本間) --- NGT48(えぬじーてぃー・ふぉーてぃーえいと) AKB48グループ国内5番目のグループとして2015年7月に結成。グループ名のNGTは、劇場所在地である新潟市および新潟県の新潟に由来。2017年4月にシングル『青春時計』でメジャーデビュー。各ヒットチャート1位を記録。2020年にユニバーサルミュージックへと移籍し7月22日に約1年9ヶ月ぶりとなるシングル『シャーベットピンク』をリリース。現在1期生13名、研究生17名の総勢30名で活動中。