父が年金を「60歳」から受け取るそうです。「持ち家で貯金が2000万円ある」とのことですが、大丈夫でしょうか?「年金が少なくなる」と聞いたので心配です…
総務省統計局 家計調査報告(家計収支編) 2023年(令和5年)平均結果の概要 一般的に、高齢になれば医療費が多くなったり、定期的なリフォームなどの突発的な支出が発生したりすることもあります。また、日本人の平均寿命は現在でも80歳を超えているため、それ以上長生きする前提で老後の計画を立てたほうがよいでしょう。 例えば、2000万円を60歳から100歳までの40年かけて取り崩すと考えた場合、年間50万円までなら取り崩せる計算になるので、月額に換算すると約4万円です。年金額17万5000円と合わせると21~22万円で毎月暮らせば、貯蓄の取り崩しスピードをかなり遅らせることができますが、突発的な支出に対する余裕資金はありません。
リスクを下げるには、長く働くのが一番だが……
今回の場合では、今までと同じ働き方ではなくても良いので、長期的に働くことがリスクを減らす簡単で確実な方法だと思われます。とはいえ、高齢になっても働くのは避けたいと考える人も多いでしょう。その場合は早い段階から準備を行う必要があります。 例えば、2000万円より多く貯蓄をしたり、私的年金を利用して老後に公的年金以外の収入を確保したりするなどです。 このことからも、老後の資金計画は早い段階から考えておくことが重要だということが分かるのではないでしょうか。持ち家を所有し貯蓄を準備していることは安心につながりますが、予想する収支で将来何歳まで生きていけるのかは慎重に計画を立てておくようにしましょう。 出典 日本年金機構 年金の繰上げ受給 日本年金機構 令和6年4月分からの年金額等について 総務省統計局 家計調査報告(家計収支編) 2023年(令和5年)平均結果の概要 執筆者:御手洗康之 CFP
ファイナンシャルフィールド編集部