見た目はゲームボーイ(?)なAndroidゲーミングデバイス"AYANEO Pocket DMG"は縦型レトロスタイルが魅力的! ハイエンドな横型デバイス"AYANEO Pocket EVO"も!!【発表会リポート】
天空は2024年11月20日、Androidゲーミングデバイス"AYANEO"シリーズについて、2024年12月から2025年2月にかけて発売される新製品に関する発表会を渋谷ソラスタで行った。 【記事の画像(19枚)を見る】 今回は5製品について発表されたのだが、本稿ではとくに読者が気になるであろうAYANEO Pocket DMGとAYANEO Pocket EVOについて、AYANEOのCEOのアーサー・チャン氏の言葉を交えつつ紹介していきたい。 まもなく国内で発売されるAYANEO Pocket DMG(左)とAYANEO Pocket EVO(右)を持つ、AYANEOのCEO アーサー・チャン氏。 見た目はGB? 中身は高性能AndroidなAYANEO Pocket DMG まずはAYANEO Pocket DMGから。その見た目がインパクトあるのだが、これはまさにゲームボーイ風なデザイン。11月20日より予約を受け付けており、価格は先行予約価格で8万560円[税込]から。以降の携帯ゲーム機はほとんどが横持ちをベースとしたデザインになったため、このスタイルだからこその懐かしさ、レトロっぽさを感じる。 手に持つとこのくらいのサイズ感。大きい画面のスマホより幅があるくらいのイメージ。 だからといって中身までレトロではない。Qualcommのゲーム向けハイエンドSoC(チップセット)であるSnapdragon G3x Gen 2を搭載し、昨今の3Dゴリゴリなスマホゲームもしっかり遊べる。 本体機能で大きな特徴がふたつ。まずは本体下部にある左アナログスティックとタッチパッド。一般的なゲームコントローラーの場合、左側に十字ボタンと左アナログスティック、右側に右アナログスティックが付いているのだが、本機は右のアナログスティックがない。3Dゲームの場合、右アナログスティックで視点移動を行うものが多いのだが、これはどうするんだろう……と思ったら、何と左アナログスティックの右側のスペースがタッチパッドになっているとのこと。ここを撫でるように操作することで、右アナログスティックの代用ができるのだ。 素直にアナログスティックをふたつ付ける判断をしなかったのは、アーサー氏曰く「デザイン上、あまり美しくない」のが理由。そこでアナログスティックは左だけにして、右はタッチバッドを採用したそうだ。最初はちょっと操作にとまどうが、すぐに慣れて快適な操作ができるようになる。 もうひとつの大きな特徴は、本体の左サイドに付いている”MagicSwitch”という名のスクロールホイールだ。アーサー氏は「ソニー製品の携帯電話やMDに付いていたジョグダイヤルが大好きでした」とのことで、このAYANEO Pocket DMGにも似た機構を付けたとのこと。デフォルトでは上下に回すことで音量調整、ホイールを押すとミュートになるが、ホイールを長押しすることでメニューが表示されてスクロールホイールで操作する内容を切り替えることができる。画面の明るさや読書アプリのスクロール、画像のズームイン・アウトなど、このMagicSwitchを使いこなすことで本体がどんどん便利になる。 親指を添えているところがMagicSwitch。 MagicSwitchを長押しするとメニューが表示される。その他シングルクリック/ダブルクリックといった操作がある。 その他の細かい点では、背面にあるLRボタンに注目。一見、左右にひとつずつだけかと思ったら、ちゃんとL1・L2ボタンの内側にL2・R2ボタンがある! このサイズだからこそこうした配置も可能なのだろう。さらにスピーカーは背面だけでなく左右からも音が出るので、小型ボディながらも立体感のあるサウンドを楽める。 背面にあるL・Rボタン。よく見ると”R1 R2”、”L2 L1”と書かれている。 ディスプレイは3.92インチの有機ELで、解像度は1280×1080。本体カラーはアークティック ブラックとムーン ホワイト、レトロカラーの3色展開。 下記動画では、天空のスタッフに本機で『ゼンレスゾーンゼロ』をプレイ中のところを動画撮影させていただいたもの。画面がほぼ正方形でもプレイにはそこまでの影響はないことがわかるだろうか。 ■AYANEO Pocket DMG 国内正規版 ・画面サイズ:3.92インチ、有機ELディスプレイ(OLD) ・スクリーンパラメータ:1240×1080、419PPI、500nits ・SoC:Cualcomm Snapdragon G3x Gen 2 ・メモリ仕様:LPDDR%X 8533Mbps、UFP 4.0(128GB版のみUFS 3.1) ・ストレージ:8GB/128GB、16GB/512GB、16GB/1TB ・冷却性能:空冷式アクティブ冷却システム。放熱ファン面積13330m㎡ ・ジョイスティック:ホールセンサー ミディアムジョイスティック ・背面ボタン:L1/L2、R1 R2、マイクロボタン ・振動モーター:X軸リニアモーター ・ジャイロスコープ:6軸ジャイロスコープ ・インターフェース:1×USB 3.2 Gen 2 Type-Cポート(10Gbyte、DsplayPort 1.4)、1×microSDカード 3.0 スロット ・生体認証機能:音声指紋認証機能付き電源ボタン ・バッテリー容量:6000mAh、25W PD急速充電 ・サイズ:91.5×151×15ー22.3mm ・重量:278g ・Wi-Fi/Bluetooth:Wi-Fi / Bluetooth 5.3 ・独自ソフトウェア:AYASpace(管理ソフト)、ATAHome(デスクトップランチャー) ・カラー:アークティック ブラック、ムーン ホワイト、レトロカラー 左側:左からLCボタン/Menuボタン、MagicSwitch、ターボボタン。 右側:microSDカードスロット、電源ボタン、カスタムボタン/RCボタン。 下面:USB 3.2 Gen 2 TypeーC端子。 上面:排気口。 AYANEO Pocket EVOの7インチ有機ELディスプレイは伊達じゃない! そしてもうひとつの新製品、2025年2月7日発売のAYANEO Pocket EVO(先行予約価格8万5310円[税込])は、いわゆる一般的な横長のストレート型Androidゲーミングデバイスだ。SoCはSnapdragon G3x Gen2で現行のスマートデバイス向けとしては最上位クラス。最薄部は約17mmを実現しつつ放熱性もバッチリなので、熱くなってパフォーマンスが落ちることも少ない。 その特徴は何と言っても7インチ有機ELディスプレイだ。解像度は1920x1080、リフレッシュレートは165HzでHDRに対応しており、3D系やFPS系に向いている。また、アナログスティックには磁気ホールセンサーを採用し、ドリフト現象を起こしにくい設計で、家庭用ゲーム機向けコントローラー並みの快適な操作が可能となっている。バッテリーは大容量の8600mAh、Wi-Fi 7サポートで重さは約479gと、速くて大きくて軽いという、まさに理想のAndroidゲーミングマシンだ。 さて、こちらも天空スタッフにAndroid版『原神』と、Xbox Cloud Gamingで『Call of Duty: Black Ops 6』をプレイしていただいたシーンを動画撮影させていただいた。とくに『CoD』はクラウドによるプレイでも遜色なく、ディスプレイの美しさもあって高性能Windowsマシンでプレイしているようにも見えた。 ■AYANEO Pocket EVO 国内正規版 ・画面サイズ:7インチ、有機ELディスプレイ(OLD) ・スクリーンパラメータ:1920×1080、HDR対応、800nits、リフレッシュレート165Hz ・SoC:Cualcomm Snapdragon G3x Gen 2 ・メモリ仕様:LPDDR5X 8533Mbps、UFP 4.0 ・ストレージ:8GB/128GB、12GB/256GB、16GB/512TB ・冷却性能:空冷式アクティブ冷却システム(X86レベル) ・ジョイスティック:ホールセンサー ビッグジョイスティック ・振動モーター:HDリニアモーター ・インターフェース:1×フル機能USB 3.2 Gen 2 Type-Cポート、1×microSDカード 3.0 スロット ・生体認証機能:音声指紋認証機能付き電源ボタン ・バッテリー容量:8600mAh、25W PD急速充電 ・サイズ:約260.5×100×17~33.9mm ・重量:約478g ・Wi-Fi/Bluetooth:Wi-Fi / Bluetooth 5.3 ・独自ソフトウェア:AYASpace(管理ソフト)、ATAHome(デスクトップランチャー) ・カラー:スカイホワイト、スターリーブラック そのほかのAYANEO商品 ほかにもいくつかのAYANEO製品が発表会会場に並べられていたので、それらも見ていこう。 まず、AYANEO Pocket Sは新カラー。さくらピンクとレトロカラーの2色が追加。こちらは2025年1月31日発売。先行予約価格は8万820円「税込]。 写真はさくらピンク。 来春発売予定として、AYANEO Retro Mini PC AM01Sも発表された。Ryzen 8000HSシリーズ搭載のWindowマシンとなるミニPC。往年のMacintoshのようなデザインとなっており、引き起こすことができるディスプレイにはパフォーマンス等が表示される。 AYANEO Retro Mini PC AM01Sは縦置きにすることも可能だが、そうするとケーブル類を上部に挿すことになるため(寝かした状態だと背面)ため、あまり美しくない。 AYANEO Starship Graphics Dock AG01は外付けグラフィックGPUボックスで、Radeon RX 7600M XTを搭載。2025年発売予定とのこと。 見た目はかなりSFメカっぽいAYANEO Starship Graphics Dock AG01。 最後に、2025年発売予定のAYANEO 3についても少し触れておこう。フラッグシップとなるWindowsハンドヘルドで、2年かけて開発を進めているという。スピーカーを前面に配置するなど、さまざまなこだわりがあるようだ。気になる人はAYANEOから発信される情報を追いかけておこう。 具体的な発売時期は未定。