フォーミュラEシーズン10開幕、ウェーレインが逃げ切り優勝。キャシディが3位|メキシコシティePrix
フォーミュラEのシーズン10(2023-24年)シーズンがメキシコシティePrixで開幕。最初のレースを制したのは、パスカル・ウェーレイン(ポルシェ)だった。 【リザルト】フォーミュラE開幕戦:メキシコシティePrix 舞台はエルマノス・ロドリゲス・サーキット。普段市街地でレースをすることが多いフォーミュラEに合わせ、F1などで使用されるレイアウトをショートカットした1周2.630kmのコースだ。 第3世代車両のGen3が導入されて2年目のシーズン最初の予選では、プレシーズンテストから速さを見せているジャガー・パワートレイン勢の全4台がグループ予選を突破し、1対1の勝ち抜きトーナメントで上位8台のグリッドを決めるデュエルズに進出した。 だがポールポジションを獲得したのは、ポルシェのウェーレイン。デュエルズ決勝でセバスチャン・ブエミ(エンヴィジョン・レーシング)を下した。 日産のサッシャ・フェネストラズは9番手、オリバー・ローランドは20番手からのスタート。ディフェンディングチャンピオンのジェイク・デニス(アンドレッティ)は14番グリッドについた。 35周のレースは、オープニングラップのターン12で接触があったかルーカス・ディ・グラッシ(アプト・クプラ)がコースオフしたものの、大きな混乱なくスタートした。 危なげなくトップをキープしたウェーレインは、早々に”アタックモード”を2分使用。これに反応するように、各車が続々とアタックモードを使用した。 フォーミュラEでは、一時的にマシンのパワーがアップするアタックモードを2回、計8分使用する義務がある。アタックモードを使用するためにはレーシングラインの外にあるアクティベーションゾーンを通らなければならず、いかに戦略的にアタックモードを使うかが重要となってくる。 2度目のアタックモードを使用するマシンも多い中、9周目にエンヴィジョンのロビン・フラインスがターン17でクラッシュ。コースを塞ぐような形となり、フルコースイエローからセーフティカー出動となった。 この時点で、首位はブエミ。2番手にウェーレイン、3番手にマキシミリアン・ギュンター(マセラティ)、ニック・キャシディとミッチ・エバンスのジャガー勢がその後ろに続くというオーダーだ。 レースは12周目に再開。ブエミが2回目のアタックモードを使用し、ウェーレインが再びレースを引っ張る形となった。今回はアタックモードを使用する際のタイムロスがあまりない一方で、パワーアップがオーバーテイクにつながるようなシーンも少なく、静かな戦いが続いた。 エネルギーマネジメントが重要なフォーミュラEでは、セーフティカーなどでスローダウンした時間に応じて周回数が追加される。今回は2周が追加され、計37周のレースとなった。 各車の間隔は次第に広がり、残り4周となった時点でトップ4は1.5秒の等間隔。5番手エバンスが後続を抑えて数珠つなぎだ。 終盤に各車のペースも上がるが、ウェーレインはそのまま逃げ切りトップチェッカー。2位にブエミ、3位キャシディという表彰台となった。 技術違反の疑いでウェーレインとデニスがレース後の審議となっているのが気になるところだが、ウェーレインは見事なレースを見せ開幕戦優勝を飾った。 日産はローランドが追い上げ11位。フェネストラズが12位とポイント獲得に届かなかった。