Solv Protocolが1100万ドルの資金調達で評価額2億ドルに、BTCステーキング拡大へ
Solv ProtocolがBTCステーキング拡大へ
オンチェーンファンドプロトコル「ソルブプロトコル(Solv Protocol)」が、1,100万ドル(約16.4億円)の資金調達実施を10月14日発表した。 この資金調達は、同社提供のビットコイン(BTC)ステーキングフレームワーク「ステーキングアブストラクションレイヤー(Staking Abstraction Layer:SAL)」を普及させる為に実施された。 この調達ラウンドには野村證券のweb3子会社であるレーザーデジタル(Laser Digital)」をはじめ、グミクリプトスキャピタル(gumi Cryptos Capital)、ブロックチェーンキャピタル(Blockchain Capital)、OKXベンチャーズ(OKX Ventures)、CMTデジタル(CMT Digital)、ベラチェーン(Berachain)、ムーブメントラボ(Movement Labs)、エセナ(Ethena)、アイゲンレイヤー(EigenLayer)、(Mezo)、コア(Core)、GMX、カーブ(Curve)などが参加したとのこと。 また「ソルブプロトコル」は、今回の調達で総資金調達額が2,500万ドル(37.4億円)に達し、企業評価額は2億ドル(約300億円)になったという。なお今回調達した資金は「ステーキングアブストラクションレイヤー」の促進に充てられるようだが、具体的な使途については説明されていない。 発表によると「ステーキングアブストラクションレイヤー」は、ビットコイン上の透明性とプログラマビリティの欠如に対応し、複数のブロックチェーン上でのビットコインステーキングを可能にするという。これによりビットコイン保有者は、異なるプロトコルやエコシステムをまたいでステーキングができ、その際のステーキング機会と利回りのソースを統一されたシステムで管理できるとのこと。 なお「ステーキングアブストラクションレイヤー」は、レイヤー1ブロックチェーン「BNBチェーン(BNB Chain)」、カストディサービス「セフ(Ceffu)」、ブロックチェーンデータプロバイダー「チェーンリンク(Chainlink)」によって共同開発された。 「ソルブプロトコル」では「ステーキングアブストラクションレイヤー」の他に、同プロトコルが提供するBTCを異なるブロックチェーン間でトークン化して流動性を高める「SolvBTC」を主力製品として提供している。 「SolvBTC」では「ソルブプロトコル」が準備金として保有するBTCを1:1の裏付けで保証し、これまでに20,000BTC(約1,956億円)をステーキングしているという。これには40万人以上のユーザーが参加しており、資産の80%以上が利回り創出に割り当てられているとのこと。 また「ソルブプロトコル」は「SolvBTC」の他に、ビットコインステーキングプラットフォーム「バビロン(Babylon)」で利回りを得られる「SolvBTC.BBN」や、分散型金融(DeFi)プラットフォーム「エセナ(Ethena)」で利回りを得られる「SolvENA」も提供している。 ●ソルブプロトコルとは シンガポール拠点の「ソルブプロトコル」は、オンチェーンファンド発行・取引・清算のための強固な標準を備えたトラストレス・ファンド・インフラストラクチャーを提供している。 ユーザーは、セミファンジブルトークン(SFT)にラップされた金融プロダクトを組成でき、SFTはソルブのプラットフォームや引受会社を通じて販売され、買い手や投資家らから流動性を得る。その後、ユーザーは売上をまとめ、SFTが決済されるまで、または決済された時点で投資家に利回りを支払える仕組みだ。 また「ソルブプロトコル」は、2023年8月に600万ドル(当時:約8.5億円)を調達している。その際はレーザーデジタルをはじめ、UOBベンチャーマネジメント(UOB Venture Management)、ミラーナベンチャーズ(Mirana Ventures)、エミレーツコンソーシアム(Emirates Consortium)、マトリックスパートナーズ(Matrix Partners)、ビーイングベンチャーズ(Bing Ventures)、アポロキャピタル(Apollo Capital)、ハッシュCIB(HashCIB)、ギークカルテル(Geek Cartel)、バイトトレードラボ(Bytetrade Labs)が参加している。
一本寿和(幻冬舎 あたらしい経済)