<CP+2016>「カメラ・オブスクラ」や「銀板カメラ」で歴史をたどる
THE PAGE
日本カメラ博物館(東京都千代田区)は、パシフィコ横浜で開かれている「CP+ 2016」に、カメラの歴史をたどる展示を行っている。デジタル全盛の時代のなかで、注目したいのは、1830年ごろのものとされる「カメラ・オブスクラ」やフランスの銀板カメラだ。
「カメラ・オブスクラ(camera obscura)」は、ラテン語で「暗い部屋」という意味。部屋の小さな穴を光が通過すると、外部の景色が穴の反対側の壁に逆さに映し出されることは、カメラの登場以前に知られていた。こうした仕組みは、画家らの素描などに利用され、のちにレンズが装着されるようになり、さらに小型化して現在のカメラにつながった。
1839年に世界で初めて市販されたカメラは、フランスの銀板カメラ「ジルー・ダゲレオタイプカメラ」(展示はレプリカ)で、続く時代のカメラとしては湿板カメラを紹介。1860年ごろのものとされるフランスの「デュブロニ」なども出展されている。 (取材・文:具志堅浩二)