旭化成、スウェーデン製薬カリディタスを買収へ-約1750億円で
(ブルームバーグ): 旭化成は28日、スウェーデンの製薬企業であるカリディタスを買収すると発表した。総額約118億スウェーデンクローナ(約1750億円)で取得する計画だ。
発表資料によると、旭化成が提示した買収額は普通株1株当たり208スウェーデンクローナ。これは前営業日の株価終値を83%上回る。また、米国預託証券は1株当たり416スウェーデンクローナで取得を目指す。7月18日に公開買い付け(TOB)を始める。
28日のストックホルム株式市場でカリディタスの株価は一時205.2スウェーデンクローナに上昇した。
旭化成は免疫や移植の周辺疾患領域に注力しており、グローバルで事業を拡大する方針を掲げる。指定難病である原発性IgA腎症の病状の進行を防ぐ医薬品を手掛けるカリディタスの買収で、米国や欧州市場での存在感の向上につなげられるとしている。
カリディタスはTOBに賛同しており、BVFパートナーズなど、合計で発行済普通株式と米国預託証券の44.65%を持つ大株主がTOBに応募する。
旭化成は手元の現金を買収資金に充当する予定で、MTSヘルス・パートナーズ、ゴールドマン・サックス証券を財務アドバイザーに選任した。
カリディタス取締役会は発表文で、「旭化成を新たな戦略的オーナーとすることで、当社はより大きなプラットフォームの一員となる利点と、増収ならびに新薬開発を加速させる潜在的な機会を実現することを目指す」と説明した。
原題:Asahi Kasei to Buy Swedish Biotech Calliditas at 83% Premium (1)(抜粋)
--取材協力:楽山麻理子.
(c)2024 Bloomberg L.P.
Natsuko Katsuki, Jonas Ekblom