【解説】政倫審 “出席意向”なぜ6人に? 基準は? 松野氏・高木氏・世耕氏も… “裏金問題”解明なるか
日テレNEWS NNN
派閥の政治資金をめぐる問題で21日、自民党は立憲民主党に対して、政治倫理審査会に新たに安倍派の事務総長経験者の松野前官房長官と、高木前国対委員長も出席する意向だと伝えました。 ◇ 派閥の政治資金をめぐる問題で、野党側が求める政治倫理審査会に出席する意向がある議員は現時点で6人です。
まずは“安倍派5人衆”と呼ばれる安倍派幹部から4人。松野博一前官房長官、西村康稔前経済産業大臣、高木毅前国対委員長、世耕弘成前参院幹事長で、残る1人、萩生田光一前政調会長は、現時点で“出席の意向”は示していません。 そして、安倍派座長の塩谷立議員と二階派の武田良太事務総長の2人が、出席の意向を示しています。 それぞれの議員が政治資金収支報告書に記載していなかった金額つまり“裏金”の金額は、松野氏が1051万円、西村氏が100万円、高木氏が1019万円、世耕氏が1542万円、萩生田氏が2728万円、塩谷氏が234万円、武田氏が1926万円となっています。 一方、野党側は“裏金”があった参議院議員32名についても、参議院の政治倫理審査会に出席するよう求めています。
■出席2人が6人に…党の調整が後手後手か 立憲幹部「党のガバナンス」を批判
藤井貴彦キャスター 「ここからは日本テレビ政治部自民党担当キャップの前野全範記者と、3つのポイントについてお伝えします。まず、自民党側は20日は『2人』と回答した出席議員ですが21日に、6人まで増えました。これはなぜでしょうか?」 政治部 自民党担当キャップ・前野全範記者 「野党側は先週の時点で51人の出席を求めていましたが、自民党の調整が後手後手に回り、最後に『五月雨式』に決まった形といえます」
前野記者 「自民党の調整が本格化したのは今週に入ってからでした。20日になって自民党幹部が塩谷議員と武田議員の2人の出席の意向を確認しました。そして、20日夜から21日朝にかけてさらに衆議院議員3人に参議院議員1人を加えた4人の確認が進み『五月雨式』に、2人が1日で6人に増えた形です。 政倫審の現場で交渉を担当しているある立憲民主党の議員は『自民党は週末、何をやっていたんだ』と調整の遅さを批判しています。また、別の立憲幹部は『自民党の司令塔がいない』と、党のガバナンスを批判しています。 自民党の中からでさえ『本来なら幹事長が仕切ってやるべき問題だ』と茂木幹事長を中心に人選を進めるべきだとの声もありましたが、本格的な調整は急きょ、党内の聞き取り調査を行っていた森山総務会長を中心に進められたんです」