侍・源田 攻守でたまらん!無傷3連勝呼ぶ代表初1号&敵地のため息誘った美守
◇WBSCプレミア12 1次ラウンドB組第3戦 日本3-1台湾(2024年11月16日 台北D) 「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」で大会連覇を目指す侍ジャパンは16日、1次ラウンドB組で全勝対決だった台湾に3―1で勝利し、無傷の3連勝で単独首位に浮上した。4回1死から、今大会初スタメンの源田壮亮内野手(31)が、国際大会初本塁打となる右越えソロなど攻守に活躍し、国際大会22連勝に貢献。17日のキューバ戦に勝てば、1位でのスーパーラウンド進出が決まる。 たまらん、いや、たまげた。本塁打の感想を聞かれた源田は動きが一瞬止まり「たまたま。ホームラン打者ではないのでなんとも…」と目を丸くした。本塁打はプロ8年間で17本。年間約2本ペースだから打った本人が驚いた。 「勝てたのでそれだけでOK。展開的にもいいところで一本出て良かった。最高の結果になって良かった」 球界を代表する守備職人。2―0の4回1死から、直球を右翼席へ運んだ。21年東京五輪、23年WBCなど代表経験は豊富だが国際大会15試合、29打席目での初本塁打。22年のオープン戦で一発を放った際は、辻発彦監督ら首脳陣がベンチで頭を抱えて「今じゃないだろ~!シーズンに取っておけよ!」と爆笑したほどの希少価値がある。 たまげたことは、試合後にもあった。台湾でも自身が広く知られていることを知り「え!そうなんですか。ありがたい」と驚いた。西武に在籍した台湾出身の呉念庭(ウー・ネンティン)の同僚として「ユウェンテン(源田)」と中国名で呼ばれ、ゴールデングラブ賞7度の名手として知られる。現地のグラブ販売のカタログで広告塔に起用されていて、この日観戦した元乃木坂46の衛藤美彩夫人とともに人気がある。 井端監督は、たまげなかった。この日は三塁の栗原が前日の死球の影響で欠場し、遊撃だった紅林が三塁へ。源田は大会3試合目で「7番・遊撃」で初スタメンも「状態が良かったから」と当然とばかりに言った。台北ドームは4万人が入り、5階席まで超満員の完全アウェー。台湾の攻撃ではベンチ上の特設ステージでチアガールが踊り、マイクを使ったコールがスピーカーを通じて響いた。源田は19年の前回大会でも経験しており、指揮官は「前回も台湾を経験している。初めてだと“オッ”となるから」と起用の意図を説明。源田は「前回も凄いなと思って、今日もそれを楽しみにしてよかった。よく声が出ているなと思ってやっていた」と笑った。 一発の直後はSNSで「#源田たまらん」のワードがトレンド上位を席巻。全勝決戦を制し、B組で唯一無傷の3連勝に貢献した。17日にもスーパーラウンド進出が決定。源田は「とにかくあと2つ勝って東京に戻る」。たまらん源田、もう日本の勢いも止まらん。(神田 佑) ≪キューバ戦勝利で≫日本が台湾に勝ち3勝0敗でB組の単独トップに立った。17日のキューバ戦に勝つと無傷の4連勝となり、B組1位でのスーパーラウンド進出が決まる。これは、日本が18日のドミニカ共和国戦に敗れ、台湾が残り2戦全勝で同じ4勝1敗に並んだ場合でも、規定により直接対決を勝った日本が上位となるため。