YOSHIKIが米国公衆衛生局長官と対談「メンタルヘルスとの向き合い方、音楽がもたらす癒しについて」
音楽には人の心を癒す力がある
YOSHIKI「私の友人はテクノロジーに影響力を持つ人がいて、危険性のあるコンテンツに人々を晒さないような方法を考えています。ただ、私は母を失った時、インスタグラムに自分と母の写真を載せ、『母を失ってどうしたらいいかわからない。悲しい』というメッセージを投稿したら、何百万もの『今は大変だと思いますが応援しています』というメッセージをもらいました。中にはネガティブなコメントもありましたが、ほとんどのコメントが愛に溢れていたので、ソーシャルメディアにはポジティブな使い方もあるんですよね」 Vivek「ソーシャルメディアにおいて人々は数を重視しがちですが、人間関係においては質が重要です。私は医師として末期の患者さんと向き合ってきましたが、皆さん人間関係の話をするんです。愛した人のことやもっと一緒に過ごしたかった人、傷つけられた人の話をする一方で、自分がどれだけ有名だったかとか財産の話はしないんです。今の人間関係を深め、人々を助けることは人生の幸せに繋がります。音楽にはどのようなことができると思いますか?」 YOSHIKI「音楽にはヒーリング効果があります」 Vivek「さらに音楽は私たちをひとつにしてくれますよね。YOSHIKIさんの音楽もそうです」 YOSHIKI「私自身、ドラムを激しく叩くこともあれば、クラシックの音楽を聞くこともあります。そして、音楽セラピーについても学びましたが、どんな音楽でも好きな音楽を聞くことで幸福度が増すのです。音楽は自分の支えになってくれる。私は大切な友人や家族、バンドメンバーを失いました。人はみんないつかいなくなりますが、愛は永遠に残ります。そういった愛を込めた『Forever Love』という曲を弾かせてください」 Vivek「本当に美しかったです。聴きながら本当に愛を感じました」 YOSHIKI「観客のエネルギーを感じて、愛を受けて、私はピアノを弾いています。ただ、私自身も旅路の途中です。孤独感や悲しい気持ちはまだ乗り越えていません。でも、友人やファンと一緒に頑張っています」 Vivek「ミュージシャンは人に癒しを与える職業だと思っています。誰かに電話で『大丈夫?』という声をかけることと美しい音楽を作ることは同じです。みんなの感情を代表して曲を書くということは、ヒーリングに貢献をしていることなので、YOSHIKIさんはヒーラーです」 YOSHIKI「もちろん義務ではありませんが、私のやることが何らかの形で人に影響を与えられるのであればその影響力を使おうと思っています。ありきたりかもしれませんが、世界がよりいい場所になればいいと思っています。また、不可能などないと思っています。それこそが 私の座右の銘であり、人を助けることも絶対にできると思っています」