中国軍機、初の領空侵犯なぜ──元空将「日本の反応を試す可能性も」 中国機へのスクランブル、年479回【#みんなのギモン】
日テレNEWS NNN
26日、長崎・五島市の群島沖の領空に、中国軍の情報収集機が侵入。中国の軍用機による日本の領空侵犯が確認されるのは初めてです。中国側の意図を見極めるのは難しいですが、専門家は2つの可能性を指摘します。日中両国の政府はどう反応したのでしょうか。 *Podcastできく*中国軍機、初の領空侵犯なぜ──元空将「日本の反応を試す可能性も」 中国機へのスクランブル、年479回【#みんなのギモン】 そこで今回の#みんなのギモンでは、「中国軍機 初の領空侵犯なぜ?」をテーマに、次の2つのポイントを中心に解説します。 ●日本上空で何があった? ●2分間の侵犯 中国の意図は
■「Y-9情報収集機」が数分間侵入
近野宏明・日本テレビ解説委員 「26日、中国軍機が長崎県沖の領空に一時侵入しました。中国の軍用機による日本の領空の侵犯が確認されるのは初めてです。その狙いは何なのでしょうか?」 「まず、そもそも何が起きたのか。防衛省によると、長崎・五島市の男女群島沖の日本の領空に、26日午前11時半頃、中国軍のY-9情報収集機1機が数分間侵入したということです。戦闘機や爆撃機などではありません」
■飛行ルートは…領空を出た後も旋回
「Y-9は中国の方向から飛んできて、午前10時40分頃、男女群島沖の上空で旋回を開始します。11時29分頃、東側から領空の内側に侵入して、約2分後に領空を出ました」 「ただ、その後も群島の南の上空で再び旋回した後、午後1時15分頃、中国の方面に向けて戻ったということです」 「航空自衛隊の戦闘機がスクランブル=緊急発進し、警告を発するなどして対応しました」 鈴江奈々アナウンサー 「24時間365日、警戒監視活動を続けている中で、スクランブルは日常的にあると思うんですが、中国軍機の領空侵犯に対してのスクランブルは初めてだったということで、現場は緊張が走ったでしょうね」
■林官房長官「全く受け入れられない」
近野解説委員 「こういった異例の出来事を受け、林官房長官は27日の会見で『我が国の主権の重大な侵害で全く受け入れられない』と強く非難し、『警戒監視・対領空侵犯措置に万全を期す』と述べました」 森圭介アナウンサー 「航空機だと国の中心部にあっという間に入ってくることもできますし、こういった行為は本当に許されません。日中両国の緊張関係が悪化しないといいなと祈るばかりです」